ユーロ通貨とは |
1992年、 欧州連合条約(いわゆるマーストリヒト条約)内で導入が定められた、欧州連合が公式に採用した単一通貨である。2002年、ユーロ紙幣と硬貨が導入された。現在、25カ国中12カ国が参加しているが、意外なことにイギリス、デンマーク、スウェーデンなどは参加していない。
単位はユーロ( )とユーロセント(c)で、1ユーロ=100セント。紙幣は5、20、50、100、200、500ユーロの7種類。
硬貨は1、2、5、10、20、50セント、1ユーロ、2ユーロの8種類があり、Euroと書いて英語ではユーロと読む。イタリア語ではエウロ、ギリシア語ではエヴロと発音する。が、イタリアやギリシャの観光地などの売り子は、日本人が相手だと「いちゆーろ」「ひゃくゆーろ」などとわかりやすく言ってくれるし、商売をしている人はほとんど英語でやりとりできるから、「Onehundred
Euro」などと英語で値段を言ってくれる。
ユーロ導入以前、ヨーロッパ周遊旅行で数カ国を回るとき、国境を越えるたびに両替しなくてはならなかった。それはそうだろう。イタリアではリラ、フランスではフラン、ギリシャではドラクマ。国ごとに通過が違うので、持ち越して使うことはできない。だがユーロになってからは無理に使い切らなくても次の国で使えるし、とても楽になったのだそうだ。 |
デザイン |
紙幣のデザインは表裏ともに各国共通。表面には門が描かれ、裏面には橋が描かれる。EU議会の場で、各国が「我が国の門を」「いや、我が国の門を描くべきだ」などと議論が紛糾したため、どこにも存在しない架空の門と橋を描いたのだという。
硬貨の場合も表面のデザインは共通だが、裏面は各国で異なる。例えば、イタリアのユーロ硬貨は13世紀の城カステル・デル・モンテ、ボッチチェリの「ヴィーナス誕生」、ローマのコロッセオなど。政治家の肖像はひとつもない。
ギリシャでは女神アテナのシンボル、フクロウが描かれていたり、海運の国らしく船の絵だったり、政治家の肖像だったりする。ギリシャ神話からとった「雄牛に姿を変えたゼウスに連れ去られるエウロパ」なんていうのもあり、お国柄が率直に現れている箇所でもあると思う。
紙幣はもちろん、釣り銭にもらった硬貨を残して、次に訪問する国で使うことも可能。残った紙幣を日本に持ち帰って、次のヨーロッパ旅行までとっておくという人もいた。日本の銀行で円に両替することもできるが、レートが悪い上に手数料を取られるので、とっておくか、最後に使い切って帰国するかの方がいいだろう。 |
両替 |
気になる日本円のレートは2005年6月20日現在、1円=約132ユーロ。わたしがイタリア&ギリシャを旅行していた頃は146〜149ユーロで、ずいぶん高値だった。
100ユーロの買い物をした場合、132ユーロだと13200円、148ユーロだと14800円。1600円も違ってくる。現在のユーロ安状態の今は、渡航チャンス時と言えるだろう。
さて、わたしとサユちゃんは、まず出立前の成田空港で最初の両替をした。わたしはとりあえず3万円分をユーロに換えた。基本的にクレジットカードでの買い物にするつもりだったので、現金はあまり使わないだろうと踏んでいた。
だが、これが大変な計算違いだった。まず、3万円分がそのまま、202.702ユーロとして返ってくるわけではない。手数料として数パーセントがさっぴかれるのだ。
そして実際に旅をすると、意外に現金払いのシーンが多い。ちょっと想定外だったのが、昼・夕食の際のワイン。わたしは普段は家で飲まないが、外にイタリア料理やフランス料理などを食べに行くときは、必ずワインを飲む。その習慣で、当然のように旅行中もワインを注 文した。
食事の度に添乗員さんが甲斐甲斐しく「ビールの方? ワインの方?」などと注文を取って回るから、飲まないではいられない。イタリアやギリシャのビールへの興味もあったし。
そして、その支払いは現金が基本だった。だいたいグラスワインが3ユーロ、ハーフボトルで10ユーロしない程度。それでも滞在中、8日間の昼と夜に必ずアルコールを注文していれば、とてもとても200ユーロ弱では足りない。
食事のお供にワインやビールが欲しい方は、毎食ごとに10ユーロほどかかるつもりで計画しておいた方がいいだろう。
また、ショッピングは多くが街角の土産物屋さんで、クレジットカードを使わない少額の買い物が多い。宝飾店などで高額の買い物をするなら別だが、Tシャツやキーホルダーなどの数十ユーロほどの買い物でカードを切るにはためらいがある。空港の免税店なら気軽に利用できるが、わたしたちが巡った地方都市の土産物店では、店主がカードを切る作業に慣れていないことが多く、非常に時間がかかるのだ。
※ギリシャの土産物店でのエピソードはこちら→ギリシャ旅行記Page11 |
両替所を探せ! |
では、手持ちの現金が寂しくなってきたら、どうすればいいのか? 添乗員さんは、ツアーの最中に両替の時間など取ってくれない。そこで、ちょっとした隙を見て、自分で見つけた銀行や両替所に駆け込むのだ。
わたしは最初の両替を成田で行い、200ユーロに満たない現金を手にした。それが底を尽きかけた頃、ギリシャ行きのフェリーに乗った。ということは、200ユーロあればイタリア滞在の約4日間は大丈夫ということになる。ただし、かなり買い物をセーブし、買おうどうか迷ったときには買わないという苦渋の決断を繰り返してのことだ。かなりケチケチしてしまったので、もっとゆとりを持って旅をした方が楽しかったと思う。
バーリ発ギリシャ行きのフェリーに乗りこんだ時、フロントで「Exchange」と書かれた両替所を発見。部屋に荷物を置き、デッキに出て遠ざかるバーリの夜景を眺めたあと、両替所に行ってみた。すると、なんとシャッターが降り、営業終了していたのだ。が〜ん。出港から1時間も経っていないのだが、どうやら開けておくのは出港直後だけらしい。
後回しにしたのはわたしの判断だったので、さゆちゃんにチクチクと責められた。ショック。フロントで両替してくれないか頼んでみたが、実に素っ気なく「だめ」と言われてしまった。
ギリシャに到着し、バスに乗って峠を越え、ハイウェイをひた走り、その都度ドライブインで休憩。コーヒーを飲んだり、水を買ったり、こまごまと現金が減っていく。そして、とあるドライブインで一目惚れしたキーホルダーがあったのだが、もうお金がない。当然カードは使えない。泣く泣く諦め、アテネの土産物店で同じものを探したが、似たようなものはあるものの、まったく同じものは見つけられなかった。
そして、ギリシャに到着して最初の街、カランバカでとうとう両替のチャンスが訪れた。昼食を早めに済ませ、サユちゃんと共にレストランを出、銀行に駆け込む。ここも後回しにしたら、きっと午後は閉まってしまうに違いない。観光を終えてからでは遅い。今でなくては! と、わたしたちは固い決意で臨んだのだった。
だが、両替の手続きの遅いこと、遅いこと。
銀行と言っても、日本の銀行のテキパキ、パリッとしたイメージとははるかに遠い極地にある。ラフな服装のおじさんがガムを噛みながら、のんびりまったりと作業をしている。両替をしてもらっている地元の女性と何か言葉を交わしながら、のんびり、まったり、だらだら。
あ”〜もう、イライラするぞ。なんて遅いんだ。バスが出てしまうじゃないかぁ。
やっと順番が来た。レートや手数料がどれくらいだったかは覚えていない。添乗員さんが迎えに来て慌ててしまったから、レシートを見て確認する余裕もなかった。
そして、わたしはここでも失敗をやらかした。持ち前の貧 乏性が顔を出し、つい1万円分しか両替しなかったのである。結果的に、これだけではとうてい足りなかった。なんでいつもこうなんだろう。
次にアテネで昼食の前に見つけた両替所に、やはり食事を早めに済ませて駆け込んだ。右の画像がその両替所である。やはりレートや手数料は覚えていない。ここでも1万円分を両替。
次はアテネのホテル、ロイヤルオリンピックのフロントでやはり1万円を両替した。これで全旅程において、5万円分(手数料分が引かれるので、実際は4万数千円)の現金が必要だったということになる。こんなことなら最初から6〜7万円くらい両替しておけばよかったが、初めてのヨーロッパ旅行だったので勝手がわからず、様子を観ながらチビチビ両替していった格好になった。
空港、銀行、街の両替所、どこで両替すれば一番レートがいいか、調べてこだわってみるのもいいかもしれない。だが大忙しのツアーでは、選んで行っている余裕はない。見つけたら即、駆け込む。後回しにすると午後2時には閉まってしまうため、躊躇している暇はない。
アルコールは飲まない、という人でも、食事の際は水やジュースくらい飲むだろう。海外旅行では余分な現金は持たない、というのは鉄則だが、やはりふところが寂しいとつまらない。そのバランスがなかなか難しいものだ。
ちなみに、アテネのホテルで50セント硬貨を2枚出して「1ユーロ紙幣に換えて」と頼んだら、それはできないと断られた。日本では500円玉2枚で千円札と変えてもらうことは可能のはずだが、ユーロの場合は違うようだ。お金の価値は同じはずだが・・・ちょっと理解できない話だった。 |