ギリシャってどんな国? |
| 【概要】 |
ギリシャの正式名称は「エリニキ・デモクラティア」(Hellenic Republic)という。ミケーネ人とドリス人を祖とするギリシャ人が約97%で、他はトルコ系、ユダヤ系など。国教は東方教会であるギリシャ正教。
言語はギリシャ語。ヨーロッパ文化の基礎を築いた国であり、彫刻、演劇などの芸術や、哲学、自然科学などの学問の他、政治や言語体系など、この国で生まれた文化は現代社会に大きな影響を及ぼしている。
首都はアテネ。海運の国として名高いが(ジャクリーン・ケネディと再婚した海運王オナシス氏はギリシャ人でもっとも有名な人物だろう)、現在の主要産業は、農業と観光業である。
国土は地中海東部、バルカン半島の先端に位置し、東にトルコ、北にアルバニアやマケドニアなど東欧諸国、西にはイオニア海を挟んでイタリアと国境を接している。
面積は約13万平方キロメートルで、日本のほぼ1/3にあたる。半島の先端部とペロポネソス半島から成る本土と、エーゲ海などに点在する大小約3000もの島々から構成される。島の総面積は、国土全体の約20%を占めている。 |
| 【時差】 |
| 日本とギリシャには7時間の時差があり、日本の方が進んでいる。また、夏季はサマータイムのため6時間の時差となる。 |
| 【気候】 |
地中海性気候に属し、夏は高温低湿、冬は比較的温暖。夏に比べて冬の方が雨が多い。
内陸部は寒暖の差が激しく、冬の寒さは意外と厳しい。一部を除いて、全体的にはかなり乾燥しており、オリーブやブドウなどの果実栽培が盛んである。 |
| 【習慣】 |
| イタリアの習慣とほぼ同じで、シエスタがあるため、午後1時〜4時くらいまで店やオフィスが閉まることが多い。 |
| 【国民性】 |
ヨーロッパ最南端の国であるが、国民性が飛び抜けて明るいという印象は受けなかった。どちらかというと、あまり愛想がないという感じである。南イタリアからギリシャのフェリーに乗ってたちまちのうちに、それは察していた。
澄んだコバルトの海に蒼い空、カラリとした地中海気候に恵まれたギリシャには、底抜けの明るさこそふさわしい。だが、外見の愛想のなさというのは、長年トルコに支配され、独立を果たした後も外国から王を迎えたり、軍事独裁政権の圧政を受けたりと、波乱の歴史が続いたせいなのだろうか。
ギリシャの近代史を読むにつけ、本当にお気の毒な波乱続きだ。ナポリも他国の支配を受けたが、それが口達者で調子のいい国民性を生んだ。ギリシャ人はどうもそれとは違うようだ。
だが、一見愛想が悪そうなギリシャ人でも、こちらからニコリと笑いかければ、微笑んでくれる。ホテル・ロイヤル・オリンピックの前に立っていたベルボーイは仏頂面のお兄さんだが、「カリメラサス(こんにちは)」とか「Hi」とか挨拶すると、にこっと笑って挨拶を返してくれた。
街角で道を尋ねた白バイ警官も、ニッコリさわやかで紳士的。
うわべの愛想だけ良いイタリア人やナポリ人とは違い、ちょっととっつきにくいけど、いい人。それがギリシャ人のような気がする。だけど、観光収入が主な産業のひとつであるギリシャで、それではいけないと思うんだけどね。
あと、アメリカ本土やハワイなどでは「マム」とか「マダム」とは言ってくれないが、ヨーロッパはちゃーんと言葉の始めや終わりに「マダム」などと付けてくれる。ちょっと紳士的なのである。 |
| 【ギリシャ神話】 |
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現在社会においてもギリシャ神話抜きでは成り立たないと言えるほど、神話の中の神の名前が浸透している。ホテルやレストランの名前など、街は神々の名前で溢れている。遺跡や博物館を観光するにも、神話を知らなければ話にならないほどだ。
ギリシャのみならず、例えば惑星、衛星、小惑星、星座の名前の多くが、ギリシャ神話から取られている。日本の生活の至るところにもギリシャ神話は浸透しており、何気なく口にしている言葉がギリシャ神話の神の名前だったりすることもしばしばである。 |
【創世記】
世界の始まりは、なにもないカオス(混沌とした状態)だった。そこにガイア(大地)が姿を現わし、昼と夜が生まれた。一説には、愛(エロス)もカオスから生じたとも言う。
大地の女神ガイアはウラノス(天空)を産み、山と海を作りだした。ガイアはウラノスと結ばれ、12人のタイタン神族(巨神族)を産む。その末子がクロノス(時間)だった。ちなみに、時計のことをクロノメーターと呼ぶのは、このクロノスから来ている。
クロノスは姉レアと結ばれ、ヘスティア(かまどの神、家庭生活の神)、デメテル(大地と豊穣の女神)、ヘラ(女性・結婚の守護神で、ゼウスの正妻)、海神ポセイドン、ハデス(冥界の王)などの子を儲ける。しかし、自分の子どもたちに地位を脅かされると怯え、子どもたちを次々と飲みこんでしまう。そこで、レアはクレタ島に隠れ、密かにゼウスを産んだ。
ゼウスは成長し、メティス(知恵の神)にもらった薬を飲ませ、父クロノスに兄姉たちを吐き出させる。

【オリンポス12神】
ゼウスを中心とした神々はギリシャ最高峰のオリンポス山に住み、クロノスの兄弟であるタイタン神族と10年に渡って闘い、ついにこれを倒した。次いでガイアの産んだギガース族(巨人族)を討って世界を支配するようになった。
オリンポス12神は以下の12人の神々とされ、大神ゼウスの兄で冥界の王ハデスはこれに含まれない。 |
@ゼウス(ローマ神話ではジュピター)
クロノスの末子ゼウスは、成長して父を倒し、ヘラクレスなどの助力を得てタイタン神族を冥界の奥タルタロスに閉じこめた。
そしてオリンポス山頂に宮殿を築き、兄のポセイドンに海を、長兄のハデスに冥界を任せ、自らは天空から人間界までを支配した。ギリシャ神話の最高神であり、天と雷と正義の神。
Aヘラ(ローマ神話ではジュノー)
クロノスとヘラの娘で、ゼウスの正妻。ギリシャ神話では最高の女神で、結婚、家庭生活の守り神である。ゼウスとの間に鍛冶の神ヘファイトス、戦いの神アレス、お産の神エイレイテュイア、青春の女神ヘベを産んだ。
浮気者のゼウスが多くの女神や人間の女性と関係を持つので、いつも嫉妬し腹を立て、相手の女性や子どもまで苦しめた。北の空に輝く北斗七星のおおぐま座は、ゼウスの浮気相手が熊に変えられた姿、そしてこぐま座は、その女性の子どもである。
6月がJune(ジューン)と呼ばれるのはヘラのローマ表記からきている。ジューンブライドで6月の花嫁が幸せになれるという言い伝えは、結婚の守護神であるヘラによって祝福されるからである。
Bアポロン(ローマ神話ではアポロ)
ゼウスと、ティタン族の娘・レトと間に生まれた双子の兄妹。レトから生まれてくる子どもたちは自分の子どもたちよりも素晴らしい神になると聞かされた正妻ヘラは、レトの出産の邪魔をした。レトは出産場所を求めてさまよい、人間たちにも拒絶された末、ポセイドンに救いを求めた。ポセイドンは無人の浮島オルテュギアにレトをかくまい、4本の黄金の柱で島を固定した。それが現在のデロス島である。出産の神に助けられ、まず月の女神アルテミスが生まれた。アルテミスはすぐに母親の出産を手伝い、次にアポロンが誕生した。
太陽と美の神アポロンは美術や音楽、詩歌の神でもあり、神々の中で最も美男と言われる。ゼウスの後継者と目されたが、ポセイドン、アテナとともにゼウスへの反抗を企て、失敗。トロイア戦争ではトロイア側につき、ギリシャ側についたアテナに対抗したが、敗れた。神殿はパルナソス山麓デルフィにあり、巫女を通して神託を授け、現実の政治にも大きな影響を与えた。
Cアテナ(ローマ神話ではミネルヴァ)
ゼウスと知恵と思慮の女神メティスとの間に生まれた知性と純潔の女神。生まれてすぐにゼウスに飲みこまれたが、父の体内で成長し、父の額を割って鎧兜をまとった姿で飛び出した。
足に浴びた鍛冶の神ヘファイトスの精液から生まれた、のちにアテネの王となるエリクトニオスを育て、アテネの守護神となる。トロイア戦争ではギリシャ側の味方をした。オリーブ、斧、鋤、車などを人間に授けたとされる。フクロウを使いとしている。
Dポセイドン(ローマ神話ではネプチューン)
クロノスとレアの子。兄のハデスや弟のゼウスとともに父を倒し、クジによって海や川、泉を支配した。手には三つ叉の鉾を持ち、黄金のたてがみの馬が牽く戦車に乗っている。
トロイア戦争ではギリシャ側について勝利に貢献したが、息子のポリュペーモスを盲目にしたオデッセウスに腹を立て、様々な試練を与えてその帰国を妨げた。
アムピトリテとの間に生まれたトリトンは、ほら貝を鳴らして海を静めてくれる神。冬の星座でおなじみオリオンは、ニノス王の娘との間の子。海と川、泉、地震の神であるほか、競馬の守護神でもある。
Eディオニソス(ローマ神話ではバッカス)
ゼウスとセメレを親に生まれたディオニソスは、豊穣と酒と狂乱の神。ツタを巻きつけた杖を手にし、頭に雄牛の角を生やし、髭だらけの姿をしている。嫉妬深いヘラのために母を奪われ、ゼウスの太股で育った。バッカスとも呼ばれ、ブドウの栽培と収穫を祝い、祭礼では酒の神として崇拝される。下半身が馬の老人シレノス、同じく山羊のサテュロス、牧羊神パンを従えている。
Fアフロディーテ(ローマ神話ではヴィーナス)
美、愛欲、結婚、多産、豊穣を司る女神で、ローマではヴィーナスと呼ばれ、広く信仰された。大地の女神ガイアが、息子クロノスをそそのかして夫ウラノスの男根を切り落とさせたとき、それが海に落ちたときの泡からギガース族(巨人族)とアフロディーテが生まれた。アフロディーテというのは「泡」という意味である。
またゼウスの精液が海にこぼれ落ち、その泡からアフロディーテが生まれたという別説もある。
鍛冶の神ヘファイトスを夫としたが、その醜さを嫌って戦いの神アレスと浮気をした。アレスとの間にはエロス(恋の少年)、ハルモニア(恋の調和)などをもうけた。黄金のリンゴをめぐる審判でパリスに絶世の美女ヘレネを渡したことで、トロイア戦争の原因を作ったとされる。
Gヘルメス(ローマ神話ではマーキュリー)
ゼウスとアトラスの娘マイアの間に生まれた、神々の伝令使。商人・旅人の守護神にして、商業・盗み・賭博・競技の神でもある。2匹のヘビが絡まった黄金の伝令杖を手に、つば広の隠れ帽ペタソスを被り、羽の生えたサンダルを履いている。
天空、地上、冥界を駆けめぐる力を持ち、旅人の守護神として、また幸運と財宝をもたらす神として人気がある。アフロディーテとの間に両性具有のヘルマプロディトスをもうけ、大盗人神アウトリュコスや牧羊神パンなどを生んだ。
女性が大好きなブランド「エルメス」は、もちろんこの神から頂いた名前である。
Hアルテミス(ローマ神話ではディアナ)
ゼウストレとの間に生まれた、アポロンの双子の姉。ローマではディアナ(ダイアナ)と呼ばれた。月と狩猟の女神。
父ゼウスによって純潔を保証されており、ニンフ(妖精)や猟犬を連れて山野を駆けまわる。夕刻からは月のセレネとして、深夜になると冥界の女神ヘカテとして君臨し、松明を手に地獄の犬ケルベロスを連れて三叉路などに現れるとされた。
執念深い性格で男嫌い。泉で水浴びをしているアルテミスを覗いたアクタイオンを鹿に変えた。
Iアレス(ローマ神話ではマース)
ゼウスとヘラの子で、凶暴で無謀な戦争、そして敗北を象徴する、戦争の神。不和や争いを引き起こす女神エリスがいつも付き従う。トロイ戦争ではトロイ側に加勢して負けた。凶暴で流血を好んだので、神々からも人間からも嫌われた。火星がマーズと名付けられたのは、その赤い色が戦いの神アレスを連想させたからである。
キプロス島で暮らしながら、アフロディーテとの間にエロスをはじめ、ハルモニア(恋の調和)、アンテロス(報われない愛)などをもうけた。
Jヘファイトス(ローマ神話ではバルカン)
ゼウスとヘラの間に生まれた火と鍛冶の神で、アフロディーテの夫。姿は醜く、足が悪い。一説には、ヘラだけで産んだとされる。
エトナ火山の地下にあるといわれる仕事場で、巨人キュリクロプスなどを使い、神々のヘリオス宮殿、人間の女性パンドラ、天空を飛翔する馬車、鎧、ヘルメスの羽のついた靴、アキレスの武具など、様々なものを作った。ヘラクレスが人間に与えた火を盗んだのは、彼の仕事場からだった。
Kデメテル(ローマ神話ではケレス)
クロノスとレアの娘で、大地を司る穀物と豊穣の女神。ハデス、ゼウス、ポセイドンの兄妹。
麦の穂の冠を被り、片手に松明、もう一方にカラシの花を持ち、雄牛や、竜の牽く馬車に乗っている。人間に穀物を与え、栽培法を教えた。
ゼウスとの間にペルセポネという娘をもうけた。ある時、雄牛に化けたハデスがペルセポネに近づき、冥界に連れ去って妻にしてしまったので、デメテルは地下世界を探しまわった。しかしペルセポネは冥界のザクロの実を6粒食べてしまい、6ヶ月は冥界に留まらなくてはならなかった。そこで、残りの6ヶ月は母デメテルとともに地上で暮らすようにし、その間はデメテルが悲嘆に暮れたので大地から実りがなくなったのである。
ハデス(ローマ神話ではブルートス)
ゼウスの兄。地下と死者の神、冥界の王。冷酷非情な反面、厳格公正である。オリンポス12神の中には含まれない。 |
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| 【ギリシャの歴史】 |
| 歴史年表(赤字は旅行記内での記述があります) |
| 紀元前 |
25000頃 |
ペレポネソス半島の洞窟に人類定住。後期旧石器文化 |
| 9000頃 |
ミロス島などと黒曜石交易 |
| 7000頃 |
新石器時代。牧畜・農耕始まる |
| 60世紀頃 |
アナトリア人、農耕文明を伝える |
| 60世紀前半 |
クレタ島に定着農村成立。初期青銅器文化 |
| 2000頃 |
クレタ島のミノア文明(〜1400頃)、青銅器文化 |
| 1900頃 |
ギリシャ人の先祖、バルカン進出 |
| 1600頃 |
ミケーネ、ティリンスを中心にミケーネ文明が繁栄 |
| 1500頃 |
テラ島(サントリーニ島)の大噴火 |
| 1450頃 |
ギリシャ人、クレタ島に進出 |
| 1200頃 |
トロイ戦争勃発 |
| 13世紀 |
フェニキア全盛期(〜8世紀) |
| 12世紀 |
フェニキアでアルファベットができる |
| 814 |
フェニキア人、カルタゴ建設 |
| 776 |
第1回オリンピア競技会(古代オリンピック) |
| 750頃 |
都市国家ポリスの成立(アテネ、スパルタ、コリント) |
| 683 |
アテネで貴族制成立。 |
| 492 |
第1回ペルシア戦争 |
| 490 |
第2回ペルシア戦争。マラトンの戦いでアテネ軍勝利 |
| 484頃 |
歴史家ヘロドトス生まれる |
| 479 |
第3回ペルシア戦争。ギリシャ勝利 |
| 432 |
パルテノン神殿建造 |
| 399 |
ソクラテス死刑 |
| 385 |
プラトン、アカデメイア建設 |
歴史年表は現在、工事中です。 |