8日目Prat1 エーゲ海一日クルーズ その1
朝8時、港を出港する船に乗せられ、エーゲ海一日クルーズに出発した。
眠い。今日は一日、ホテルで寝ていたい。と思っていても、ネジを巻かれて動かされるのがツアー旅行のいいところである。
乗船すると、日本人旅行客がなぜか一つのラウンジに集められた。どうやら船のガイドが日本語で説明するのに都合がいいかららしい。おまけに、このラウンジにはギリシャが誇るブランド「フォリフォリ」のショップがあり、売りつけようという魂胆らしかった。
しかも飲み物が運ばれてきて、うっかりサービスと思ってしまったお人よしのわたしたち、お金を取られると知って、「えーっ、タダじゃないのぉ〜!? ダマサレタ!」と、悔しがるやら笑ってしまうやらの一幕もあった。
このガイドさんは日本人で、ちょっと独特のアクセントでしゃべりまくってエギラ島の観光ガイドも担当した。商魂たくましいおっかさんという印象である。
ポロス島
2時間ほど航行して、最初の島・ポロス島に到着した。
「ポロス」とは、「狭い通過点」の意味。対岸のペロポネソス半島とわずか400mの海峡で隔てられた、人口4千人の小さな島だ。文豪ヘンリー・ミラーが著書中で、その美しい景観を絶賛したという。
この島での滞在時間は60分、自由行動となる。発車時刻に乗り遅れると無情にも置いてきぼりにされてしまう。まるで「銀河鉄道999」みたいなシチュエーションだ。わたしたちは時計をしっかりチェックして自由行動に出発した。
信じられない話だが、過去まれに船に乗れなかったツアー客もいるのだそうだ。そうなったら自力でアテネに戻るしかないのだが、その人たちは一体どうやって戻ったのだろう。気にはなるけれども、わたしたちは大丈夫。と思い、質問はしなかった。でも、やっぱ気になるわー、ホント。
怪しげな漢字で「時計台」と書かれた標識に従って、階段を登る。
この南イタリア&ギリシャツアーに参加して以来、登るのが日課になっているので足腰はずいぶん強くなった。ほいさっさと軽快に登っていき(かな?)、時計台に到着した。
階段も壁もみな真っ白。蒼い空、蒼い海に映えてとても美しい。
時計台からの景色を眺め、写真を撮って、再び白い階段を降りる。途中、かわいい猫クン発見。(でも、触らせてくれなかった。)
ここポロス島にはポセイドン神殿跡が残っており、実は見学したかったのだが、島の中心部にあるということで諦めた。紀元前6世紀頃のもので、神殿の石材が島外に持ち出されてしまったため、現在は倒れた柱が転がるだけの廃墟となっているということだ。
出港時間よりだいぶ早く船に到着、椅子に座って出港を待った。「999」みたいに発進ギリギリで乗りこむことにならなくてよかった。
実はこの「エーゲ海一日クルーズ」、最初はあまり乗り気じゃなかったのだが、ポロス島を出港するころには気分も晴れ、デッキに出てエーゲ海の美しさを堪能したのだった。
崖にひしめいて建つ家のほとんどが白い壁にオレンジ色の屋根。これが美しい景観を織りなす最大のポイントだろう。
下の画像の家みたいに海に張り出し、船着き場まで備えた住宅もある。
まことに羨ましいお住まいだ。しかし、電気、ガス、水道、下水などは完備しているのだろうか。台風や津波も恐いぞ。
見よ、この海の蒼さを。
この海を見ているだけで、何時間でも時を過ごせてしまいそうだ。
イドラ島
次のイドラ島への航海の間、音楽が始まった。サングラスのおじさんがキーボードを奏で、歌を歌う。
日本人のグループがいるというので、おじさん、日本の歌をメドレーで歌ってくれた。
かなり怪しい日本語だったので最初のうち何の曲かわからないものが多かったが、面白かったので拍手喝采。
イドラ島に到着。上陸すると、どこからともなくたくさんの猫たちが、うじゃうじゃと集まってきた。一日クルーズのガイドさんが餌付けをしているため、船の到着とともに現れるらしいのだ。
これは別ページの「アニマルズ」で取り上げようと思ったが、そちらがまだ未完成なので、さしあたってここに掲載しておく。
さて、このイドラ島、18〜19世紀にかけて海上貿易を独占し、巨万の富を得た海運の島である。ギリシャ独立戦争では武装した商船団が大活躍し、英雄の島として讃えられたそうだ。多くの芸術家や船主の大邸宅が集まることでも知られている。
港に面したイドラ・タウンはとても賑やかな街。島内は自動車やバイクの乗り入れが禁止されているので、ロバや馬のタクシーが客待ちをしている光景が見られた。
タコの串焼きが美味しいと聞いたので、ちょっと座って注文してみた。
これ一本焼くのにずいぶん時間がかかったものだが、運ばれてきたのを食べてみたら、美味しかった! もう一本食べたかったなぁ。
ここイドラ島の海の透明度はサロニコス諸島随一と言われている。こんな港の中でも素晴らしい海水の色である。
さて、ここでの滞在時間は1時間45分だが、タコを食べてからはずっとお買い物に費やして、観光はなしだった。
免税店と称するお店では、サユちゃんが50万円もするブレスレットを勧められた。値切ると最終的には30万円に下がったが、あまりに怪しげなので買わなかったのだそうだ。
同じ店内に「フォリフォリ」のショップもあり、船内の「フォリフォリ」にいたのと同じ店員さんが、ここでも売り子をしていた。この人、このページの冒頭で紹介したガイドさんの娘だそうだ。しかし、彼女の態度があまりに悪いので、わたしは欲しかったネックレスを買わないで来てしまった。が、これがあとで大後悔をもたらした。実はアレが欲しかったの、アテネで同じの売ってないかな? と嘆き、サユちゃんに思い切り笑われたのだった。結果を先に書くと、アテネ市内の「フォリフォリ」は休日閉店、アテネ空港では同じものは置いてなかった。帰国してからも未練たらたら、ネットで同じのを探しまわったが、やっぱりなかった。あのネックレスをゲットするために、またはるばるギリシャまで行かなくては・・・。(無理だって)
しかし、いい教訓ができた。「欲しいと思ったものは、迷わず買うべし!

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