| 【 大 湯 】 |
| 建物の端まで行くと、左に降りていく階段がある。けっこうな長さの段を降りていくと、その下に大湯があった。 |
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5つある露天風呂のうち、もっとも北の端にある「大湯」。混浴だが、脱衣所は男女別になっている。
午前10時から1時間、女性専用時間になるので、混浴に抵抗がある人は時間を選ぶとよい。
わたしは何時間も女性専用になるのを待っているわけにもいかないので、サウナシートを体に巻いて混浴に挑戦した。
サウナシートというのは、サウナ内において発汗を促進する塩化ビニール樹脂素材のシートだ。 |
ここ夏油温泉ではバスタオルで湯に浸かるのを禁じているため、ビニール製といえども浸かる際には取り払う必要がある。
が、多少濡れてもバスタオルみたいに重くならないし、繊維や染みこんだ皮脂汚れなどで湯を汚すこともないので、混浴で用いるには便利な一枚なのである。 |
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わたしはさっそく大湯の湯船に腰をおろし、足を入れてみた。がっ。
それは凄まじく熱いお湯だった。5秒以上浸けていられない。分析表によると源泉温度は59.8度。浴槽部分でおそらく50度くらいはあったに違いない。
なのに、タオルを頭に乗せてのんびり浸かっているおじさんなんかもいる。モンスターではなかろうか。
これが適温なら、実に最高の露天風呂に違いない。 |
目の前は渓谷で、眼下には涼しげな川が流れている。涼みながら川のせせらぎに耳を傾け鳥の声を楽しみつつ、いつまでも湯の名残を惜しんでいたいような・・・。
しかし、こう激熱では情緒を求めてなどいられない。しかし、湯を冷ますためのホースも見あたらない。水で薄めるのは邪道だが、人が入れないのでは話にならない(先のおじさんはモンスターだから別格)。
わたしは一瞬だけ腰まで浸かって、上がることにした。いやー、激アツ激アツ。 |
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この大滝の湯、泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉、pHは6.6で中性。
白猿が傷をいやしていたというので、「白猿の湯」とも呼ばれている。
少し白濁しているそうだが、わたしにはほとんど透明のように見えた。昔から1日に7回色が変わるとも言われている。
お湯は湯船の底から湧いているのだそうだ。 |
| 【 滝 の 湯 】 |
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大湯へ降りていく階段の途中にある「滝の湯」。この時間帯は女性専用だったので、わたしも入浴した。 |
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こちらはやや熱めだが、適温。
泉質は含硫黄・ナトリウム・カルシウム・塩化物泉で、滝の湯源泉を使用し、源泉温度は54.8度だ。 |
| 【 疝 気 の 湯 】 |
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疝気の湯は、女性にとってもっとも混浴しにくい露天風呂だ。
なにしろ囲いがない。川に面したところに半月状の浴槽が剥きだしでポンとあって、脱衣所もなにもないのだ。
わたしは入るのを諦めて、浸かっていたお兄さんに写真を撮る許可を求めた。快く承知してくれたお兄さん、「このままでいいですか?」と訊いてくる。
わたしは、「はい、隠していただければ」と答えてカメラを構えた。 |
だが、お兄さんが隠したのは顔だった。
違う違う、隠してほしかったのは顔じゃなくって、別のほう・・・。
あら、撮っちゃった。
「別の箇所」を隠してもう一枚・・・とはさすがに言いづらかったので、わたしはお礼を述べて疝気の湯から立ち去った。 |
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ここがどれだけ開けっぴろげかというと、こんな感じ。川っぺりを普通に人が歩いている中で裸になるというのは、とても勇気がいるもんである。
バスタオル巻きでもOKというのなら、もちろん誰でも入れる。しかし、それではあまりにも風情がなさすぎってもんだ。まるで「いい旅・夢気分」の女優みたいで、秘湯の雰囲気がぶちこわしである。
しかし、この疝気の湯、実は婦人病に効能があるという。こんな開放的な混浴露天で、どれほどの女性がその恩恵に与れるというのだろうか。
その点、男性はいいよね。
こうやって川の中に座りこんで涼むことだってできるんだから。
この人たち、何時間でもここにこうしていられるんだろうな。羨ましい。 |
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| 【 真 湯 】 |
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ここも「滝の湯」と似たような造りの混浴。うっすらと白濁したようなお湯で、やはり熱め。
人がいたので撮影できませんでした。 |
| 【 女 (目) の 湯 】 |
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おんなの湯と書いて、「めの湯」と読ませる。わざわざ括弧書きするくらいなら、最初から「目の湯」にすればいいのに。と思うのはわたしだけだろうか。
真湯の真正面、川を渡った反対側にあり、よしずで囲われている。
わたしは真の湯に入ったあと着替えず、バスタオル巻きのままでこの細くて心もとない橋を渡った。 |
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うっすらと濁った「女(目)の湯」のお湯。ホウ酸が多く含まれており、目によいとされる。
もちろん混浴で、脱衣所は男女共通だ。
露天風呂中もっともぬるくて、たいへん心地よい。
わたしが夫と入ったときは他に誰もいなかったが、あとから男性が入ってきた。別に遠慮したわけではないものの、なんとなくゆっくりできない雰囲気だ。
男性なら川に入って涼んだりできるし、腰にタオルを巻いたまま風呂から風呂へと移動することもできる。 |
女性にはどうにも不公平な夏油温泉。でも、まだ行ってみたい気がする。
なお、元湯と山荘には宿泊客のみ利用できる内湯がある。泊まりで内湯も堪能するとよいかもしれない。 |