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 平成18年9月15日(金)〜18日(月)Vol.181
 
鳴子温泉めぐりin吹上高原キャンプ場
 いよいよ待ちこがれた鳴子温泉キャンプの週末がやってきた。鳴子温泉は平成15年に初めて訪れて以来その魅力のとりことなった、宮城県にある温泉郷だ。
 翌16年も鳴子湯めぐりをし、17年はC.C.Cのキャンプ会が多すぎて行かれず、ようやく今年になって鳴子行きの計画が持ち上がった。
 なぜそんなに魅力があるのか? と、ご存じない方に説明させていただくと、「温泉の百貨店」と呼びたくなるほどバラエティーに富んだ品揃えが、ひじょうに希有な存在だからである。
 数百もの源泉を有した鳴子ではそこここの独自源泉から湯煙が上がり、隣同士で色の違った湯が湧き出たりする。
 代表的な例が鳴子温泉にある東多賀旅館と西多賀旅館だ。隣同士でありながら、東多賀は乳白色、西多賀は緑色だ。
 そして、3キロほど離れた東鳴子温泉に行くと、田中旅館、高友旅館、初音旅館などに黒湯がある。
 川渡温泉では緑色の温泉が多い。しかし、きれいな宇治金時色だったり、屋代さんの表現をお借りすると安いお茶の出がらし色だったり、緑色でも微妙に違いがあったりする。
 そして、中山平温泉ではにゅるにゅる系が多い。わたしはこのにゅるにゅる系が猛烈に好きだ。
 
 さて、今回一緒に行くのは掲示板でお友だちになってくれた、よしかさん。もっと早くに行く予定だったが延期となり、9月の最初の連休にセッティングされた。だが、本州に沿ってベッタリと張りついた秋雨前線の影響で、この数週間は雨続き。案の定、この週末の天気予報も雨粒したたる傘マークがずらりと並んでしまった。
 よしかさんとは連日メールでやりとりし、どうする? 行く? 全部雨マークならやめようか。でも、土曜日は傘マークが取れたね。といった相談を重ねた。
 こちらはトレーラーで寝泊まりするから雨でも雪でも構わないのだけど、よしかさんちはテントキャンパーだ。降らないことを期待して強引に連れ出し、じゃんじゃん降ってしまっては申し訳がたたない。かといって、この機会を諦めたら、もう後がない。
 悔しい。本当は無理にでも行きたい。でも、小一、小三の女の子がいるよしかさんファミリーのことを考えると、強行はできない。
 さて、どうしよう、どうしよう、と、決断をずるずる先延ばしにしているうちに、少しだけ天気予報が改善した。土曜日の予報が曇りとなり、日曜日の降水確率も少しだけ下がった。
 とりあえず鳴子でキャンプを張り、雨に見舞われたら撤収してきて関東あたりでキャンプを張ろうか。というプランが出発当日にまとまり、いよいよ金曜日の夜、出発となった。
 ちなみに長男は中学の校外学習で伊豆一泊旅行に出ており、帰ってくるのは土曜日の夕方。せっかくの鳴子行きを、それで遅らせるわけにはいかなかった。
 息子には解散場所の新宿から直接、鳴子に来させるつもりだった。
 
 いったんはお流れになりかけた鳴子行きができる運びとなり、よしかさんとは土曜日にキャンプ場で落ち合うことになった。我が家は東北道沿いの道の駅で一泊、よしかさんちは飯坂温泉の宿で一泊と、それぞれの旅が始まったのだった。
 
 ■平成15年の鳴子キャンプはこちら
   平成16年の鳴子キャンプはこちら
   
1泊目「道の駅 安達」
 出発できたのは、金曜日の夜7時過ぎ。東北自動車道を北上し、福島県へと入る。
 数日前から東北の温泉ガイドをチェックし、掛け流しで夜遅くまで入れてくれる施設を入念に下調べしておいた。何時に出られるか未知数だったので、いくつか候補を絞っておき、何時までにどこそこまで走れたらココ、あそこまで走れたらあそこに入る、などと目星をつけておいた。
 で、予定より大幅に遅れて出発したわたしたちが「月光温泉クアハイム」に到着したのは、11時20分のことだった。
 閉館は午前0時というから、いちおう滑り込みセーフといったところだ。
 ガイドブックでは実態が今ひとつよくわからなかったのだが、入ってみると、ここはホテルであった。それほど高級な雰囲気ではないが立派なフロントを備えており、ちょっと腰が引けてしまった。
 しかし、ホテルなのに24時まで入れてくれるのは立派。料金もそんなに高くなく、本当にありがたかった。
 しかし、お風呂の後はここの駐車場でP泊したいと思っていたのだが、それほど広くもなく、またホテルということもあって断念。
 さらに47キロほど北上した先にある道の駅まで再び走ることになった。
 一夜明けた「道の駅 安達」。非常に広い道の駅で、コンビニエンスストアもある。画像でもわかるように、大型レーンは長距離トラックで一杯だった。
 一晩中、アイドリングのガラガラというエンジン音が鳴り続けていた。それでもなるべくエンジンをまわしていないトラックの近くに停めたのだった。
 しかし、我が家が到着したのは午前1時半。そんな時刻、荷物を車からトレーラーに移し替えるのに、ドアを何十回となくバタンバタンさせた我が家も非常識だったろう。
 それまで静かだった隣のトラックの窓がスーッと閉まり、エンジンがゴゴ〜ンと回り始めた。
 「やばい、怒らせちゃったかね」と話していたが、約10分後、トラックはレーンを出て行った。よかった、これで安眠できる。実はベッドルームの壁越しに聞こえるエンジン音はかなり大きくて、このままだととても眠れない、耳栓がいるね、なんて言っていたからだ。
 アイドリングしどおしのトラックはPキャンパーの天敵といっても過言ではないが、彼らにとってはキャンピングカーの方こそ仕事の合間の休息を妨害する天敵なのだろうと思った一夜であった。
2泊目 鬼首吹上高原キャンプ場
 午前11時20分。「道の駅安達」から191キロ、そして我が家からは約439.7キロ隔てた吹上高原キャンプ場に到着した。
 よしかさんからは我が家より先に宿泊地を出発したというメールをいただいたが、松島に立ち寄って食材を買い出しするとのことで、我が家の方が先に着いたのだった。
 まず受付に車とトレーラーを横付けし、一泊料金をお支払い。本当は2泊の予定なのだが、どしゃ降りになったら撤収しようと打ち合わせしているので、とりあえず1泊分で入っておいた。連泊するようなら、また支払いをすればいい。
 とにかく広いキャンプ場で、林間っぽいサイトもあれば、ひたすら芝生のサイトもある。
 所々植えられた樹木の陰に、点々とキャンパーの車が停まっている。
 今日は連休の初日だが天気が大いに怪しいため、場所取りに血相を変える必要もないくらい空いている。
 だが、主人が「ここは傾斜がある」だの、「大きな穴が開いている」だのと選り好みしているうちに後から後から新しい車がどんどん入ってきて、ちょっぴり焦り気味になってしまった。
 なにはともあれ木の側にサイトを定め、主人ががドームテントを出したりしているうちに、いよいよよしかさん到着。
 電話がかかってきて、「どこですか?」との声に、「入って正面・・・」と言いかけるや、「ああ、見えました!」と、よしかさん。お互い芝生のキャンプサイト越しに手を振り合った。 
 よしかさんとお会いするのは、実はこれが3回目だ。1回目は新宿のタイ料理レストランで、他の掲示板常連者さんたちと一緒のお食事会。
 2回目は二人だけで、さいたま清河寺温泉に突撃したときだ。ネットで知り合った人と会う回数としては、多いんだか少ないんだか微妙であるが、掲示板を通してお人柄は良く知っているので、キャンプをご一緒することに不安はなかった。だが、よしかパパさんとはまったくの初対面なので、ちょっとキンチョー。
 カナちゃんレナちゃん姉妹のことは、よしかさんの「GOGO地熱愛好会」旅行記を通じて、ある程度知っているつもりだ。でも、うちのマリナが仲良く遊べるのか、やっぱり最初はちょっと心配だった。
 だから、カナちゃんレナちゃんが任天堂のDSと「たまごっち」を持ってくると聞けば、マリナにもしっかり持たせた。多少ソリが合わなくても、ゲームがなんとか取り持ってくれるだろうと考えていた。
 案の定、引き合わせた当初はちょっとぎこちない雰囲気の彼女たちだったが、そのうち慣れてくれるだろうと、あまり干渉しないでおいた。
 パパ同士はさすがに大人同士、最初から友好的ムードだ。年代が近いせいもあってか、この分だとかなり意気投合しそうな気配。(あとから知ったが、二人は同い年であった)
 さて、お昼時でもあったので、わたしはさっそくクーラーボックスから肉類などを取り出して、せっせと焼き始めた。
 とにかく早めに昼食を済ませて、鳴子温泉に降りたかったからだ。
 このキャンプ場がある鬼首温泉は鳴子温泉郷のひとつに数えられるが、いわゆる鳴子温泉街からは約10キロ離れた山の中にある。車で往復するにも時間がかかるし、なにより湯めぐりできる時間が限られていた。
 鳴子温泉は湯めぐり手形を発行するなど日帰り客対策もとってはいるが、湯治客中心といった姿勢が顕著な温泉街である。そのため日帰り入浴は午後3時まで、という宿が多い。その中に5時まで、あるいは7時までといった宿がちらほらと混じっている。
 例外中の例外は川渡温泉の藤島旅館。なんと24時まで入れるが、こんな宿は稀だ。
 わたしは3時までという宿を先にし、5時7時まで入れてくれる宿を後にまわして効率よくまわるプランを考えていた。そして、あわよくば子どもたちをパパたちに見ててもらって、よしかさんと二人だけで鳴子めぐりしようという目論みがあった。
 よしかさんはパパさんの様子を注意深く観察しながら、この調子なら子どもたちを置いて鳴子めぐりできそうだと判断したらしい。慎重にそのことを切り出すと、パパさんご機嫌よろしく「いってらっしゃい」と送りだしてくれた。
 うちのパパも、よしかさんご夫妻が持ってきてくれた銘酒を前に下界に降りるつもりはハナからないらしい。
 こちらも上機嫌で、「二人で行っておいで♪」と手を振る。 
 やったね♪
 よしかさんとわたしは子どもたちの食事を済ませると温泉めぐりの支度を調え、ハマーに乗りこんだ。
 キャンプ場の敷地を出て少し走ったところで、よしかさんが屋代さんに電話を入れた。
 屋代さんとは元鳴子の住民で、鳴子温泉めぐりのガイドをボランティアでなさっている男性である。といっても別に温泉組合のまわし者というわけではなく、本当に趣味で案内をされているらしい。
 屋代さんの名前を知ったのは、「極楽とらべる」のはなさんのHPでだ。
 その時は「へえ、案内してくれる人がいたんだ、いいな、はなさん」という軽い印象だった。
 だが偶然か必然か、その後、屋代さんとお会いする機会を得ることができた。
 平成15年当時、夫が所属していたメーリングリストのオフ会が鳴子で開かれたとき、温泉の大先輩である益子@茨城さんが引き合わせてくれたのだ。
 その夜、屋代さんの案内で、観光客は入れない地元専用の共同浴場(いわゆるジモセン)に入れていただいたり、すでに日帰り入浴時間が終わっているはずの「すがわら」に入れていただいたりした。
 よしかさんも3年前、この屋代さんのガイドで「滝の湯」と「すがわら」に入っているそうだ。以来連絡を絶やさずにいたよしかさんは今回も「鳴子に行きます」という連絡だけはしていたとのこと。
 今日は掲示板で益子さんが教えてくれた「丸進別館」を皮切りにわたしたちだけで周り、屋代さんには明日、案内していただこうかと話していた。
 今日到着したばかりで、じゃあこれからお願いしますとはさすがに言えないと思ったのである。
 ところが屋代さんと電話が繋がり、「今くららさんとキャンプ場を出たところです。これから鳴子に・・・」と話し始めるや、なぜか鳴子大橋前のセブンイレブンで待ち合わせ、ということになっていた。
 電話を切ったよしかさん、「屋代さん、今日鳴子の温泉に来ているんだって・・・」
 えーっ、そりゃビックリ。隣町に住んでいるとは聞いていたが、もうすでに鳴子で待機していらしたとは。
 「屋代さん、案内する気満々で、わたしたちが来ると聞いて待ってたんじゃない?」と言うと、「まさか。たまたま来てただけかも・・・」と、よしかさん。
 さて、どっちが真実なのだろう。
 それから約10分後、セブンイレブンに到着。
 わたしたちは車に乗ったまま、あの車かな、この車かな、と接近してくる車に目をやっていた。
 よしかさんが、「確か屋代さんの車のナンバーは○○○○だよ」と言う。
 よく憶えているなあ。よしかさんの記憶力のよさに感心していると、まさにそのナンバーを付けた車がわたしたちの前に現れた。
 さっそく車を降り、ご挨拶。
 もうわたしのことは忘れているだろうなと思っていたが、ちゃんと憶えていてくださり、こちらにも感心した。
 わたしたちは屋代さんの車に乗り移り、いよいよ鳴子温泉めぐりに繰りだすこととなった。
 屋代さんが「ご希望は」と訊いてくるので、よしかさんが「中山平」と指定してくれた。
 「では丸進別館に」となり、おお、まさにそこへ行きたかったのよ〜と内心拍手喝采しまくりであった。
 そして、そこには意外な出会いが待っていた。
 「丸進別館」のぬるぬる湯を堪能して出てきたら、待合所の椅子に見知った年配の男性が座っていた。
 むむ、なんか見た顔じゃ。もしや益子さんでは。で、で、でも、ただ似ているだけかも。だって、益子さんは青森にいるはずだ・・・。
 そんな考えが脳の神経回路を駆けめぐり、「あらっ」というつぶやき以上の言葉が出てこない。
 旧知の仲のはずの屋代さんも意外な出会いに驚いているのか、そばに立ったまま何も言わない。いや、なにか言ってたのかもしれないが、わたしは自分の考えにとらわれて記憶していない。
 わたしたちはまるでヘビ、カエル、ナメクジの三すくみ状態みたいに三者見つめ合ったまま立ち尽くすという、変な状況になってしまった。
 ややあって益子さんが「(くららさんが)鳴子に来るのは来週だと思ってた」と切り出した。
 ようやく会話らしい会話になった。
 わたしも、「あれ、青森じゃなかったんですか?」と言うと、青森は明日からだそうだ。
 なんだ。お互い勘違いしたままビックリしていたというわけか。
 「どこに泊まってるの。鳴子峡?」と訊くから、「いえ、吹上高原キャンプ場です」と答える。そこに夫と子どもたちを置いてきたと言うと、益子さん、なにやら目を輝かせて「じゃあちょっとお邪魔しようかな・・・」とつぶやいていた。
 「丸進別館」を出て、そのあと二ヶ所の宿をまわり、次に鳴子温泉地区に降りてきた頃。
 キャンプ場にいる主人から電話がかかってきた。
 用件はピーマンも買ってきてというものだった。東多賀旅館の横にあるスーパーマーケットで買い出しして走り出した直後のことだったので、もう無理だよ、と答えた。
 で、「子どもたちはどうしてる?」と訊くと、「うん、トレーラーで仲良く遊んでるよ」とのこと。
 あ〜、よかった。やっぱり子ども同士はうち解けるのも早いよね。
 次いで、主人が「益子さんが来て、いま一緒に飲んでる」と言う。いやはや、悪いがちょっと笑ってしまった。
 一人旅の益子さん、ひょっとしたら飲み相手が欲しかったのかもしれない。
 
 この夜はキャンプ場のドームテントの中で深夜まで飲み明かし、益子さんは一足先に就寝。残るわたしたちも日付が変わってから休んだ。
 温泉の話題豊富な益子さんの色々なお話を伺いながら食べたり飲んだり、楽しい夜だった。
 翌朝はかなり早く出立されたようで、お会いすることはできなかった。
 現在もまだ青森の某所に滞在しておられるとのこと。どうぞお気をつけて、ぜひまたどこかで(おそらく東北で)ご一緒できるのを楽しみにしています。
←よしかさんご夫妻が松島の市場で買ってきてくださった大きな帆立。あと、カキ、えびなどもあって、とてもおいしかった。どうもありがとうございました。
吹上高原キャンプ場
 HP:http://www.fukiagekogen.com/camp/index.html
 住所:宮城県大崎市鳴子温泉鬼首字本宮原23-89
 пF0229-86-2288
 地図はこちら
  
■本日利用した温泉
 中山平温泉
  丸進別館 あすか旅館(飲泉のみ) 星の湯旅館
 鳴子温泉
  東多賀の湯 ホテル瀧嶋
 東鳴子温泉
  まるみや旅館
 川渡温泉
  藤島旅館
       ※温泉レポはしばらくお待ちください。      

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