| アカシア・オフの最中の湯めぐり第二弾は、「アカシアの湯」から車でわずか10分、川向こうの八塩温泉である。あまり下調べに時間をかけず住所だけ控えて行ったので、門から敷地内に入ったとき、想像していたのとはかけ離れた空間に腰が引けていた。意外と言ってはなんだが、この一帯にこうした風格と趣きのある宿があるとはまったく思っていなかったのだ。 |
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小雨が降りしきるなか訪れた宿は、門構えからして立派で、庭も立派で、建物も立派。
本当に日帰り入浴できるのかな? と不安になってしまう。一人だったら引き返していたかもしれないが、浅川ママとブラママの二人を連れてきている手前、今さら後へは引けなかった。
玄関には「日本秘湯を守る会」のちょうちんが下がっている。 |
中に入るが、玄関の前に小さな机が一つあるきりで、どこがフロントなのかよくわからない。
とりあえず、そこに立っていた年配の女性に入浴を頼んでみると、愛想よくOKしてくださった。丁寧な接客態度で、好感が持てる。
昭和初期を思わせる、決してゴージャスではないが上品な印象の館内を奥に進むと、浴室。さらに階段を下に降りると露天風呂がある。混浴で、女性専用タイムでもないため、3人でどうするか相談。 |
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誰もいなかったら入ろうということになって、まずわたしが降りていって偵察。あんばいよく誰もいない。上に向かって「おっけ〜よ〜」と呼び、狭い脱衣所で脱ぐ。
なるほど「岩窟風呂」と呼ばれるだけあって、岩を掘り抜いて造られたような雰囲気になっている。
よしずで目隠しされた柵の向こうは、神流川の穏やかな流れが広がっている。笠を被った釣り人が一人、川に浸かって釣り糸を垂れている。 お湯はどうも、井戸水か水道水の沸かしのように感じられる。塩素臭もしないが、温泉らしい匂い・質感が全くない。 |
湯温が高いためすぐに暖まったわたしたちは露天を出て、内湯に移動することにした。
が、ここで一度服を着てまたすぐ脱ぐのはめんどくさい。と考えた横着者のわたしは、バスタオル巻きで階段を上がり、誰もいないのをいいことにそのまま内湯に駆け込んだ。宿泊客も入浴客も少ないこの時間帯だからできた芸当かもしれない。お行儀がよいとは言えないので、あまり真似しないでね。 |
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内湯は結構広く、黄色みがかった透明のお湯。一部がジャグジーになっている。窓は広くとられ明るい印象。ただ下部分に目隠しのシールが貼られているため、あまり景観が広がっているとは言えない。
お湯に浸かると、すぐに肌がヌルっとしてきた。舐めるとしょっぱい、塩味。昨日行った「吉井温泉 牛伏の湯」と似た感じだ。
が、水位がちっとも増えずオーバーフローしないことから、循環しているように見える。
ただし塩素臭くはないので、新湯を多めに投入していると思われる。 |
これが八塩鉱泉の源泉浴槽。加熱しないまま注がれており、かなり冷たい。表面にジャリジャリする結晶のようなものがびっしりと浮いている。
時間をかけてかろうじて太ももまで浸かれたが、それ以上(お腹より上)は冷たくて入れなかった。
ずっと浸けている足が、次第にぽかぽかと温かくなってくる。加熱湯のようなヌルヌル感はない。上がると、結晶のようなものが体にまとわりついて、撫でるとジャリジャリする。
加熱湯がヌルヌルするのは、加熱したことによりヌメリの特性が引き出されたのか、循環のしすぎでヌルヌルになったからなのか。前者だったらよいのだが・・・。 |
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ともあれ湯量が少なく循環なのは惜しい点だが、宿の趣と緑濃いロケーションがそれを補ってあまりあるように思われる。
昭和初期建築のような宿泊棟の外観や、フロントの方の接客態度など、こちらが姿勢を正したくなるような品がある。 |
湯上がり後、ラウンジの雰囲気がよいのでお茶をしていくことにして、3人で腰を下ろした。
窓の外には新緑が美しい庭があり、木立の向こうには神流川が垣間見える。
窓のところに双眼鏡が下げられ、バードウォッチングができるように配慮されている。
もう少し枝を整理して川がよく見えるようにしたらよいと思った。
ちなみにこの神流川の最上流には、あの日航機の墜落した御巣鷹山があるのだそうだ。 |
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