杉江家のどこでも別荘 キャンプ日記
                〜31フィートのキャンピングトレーラーと温泉情報

 
 
平成22年12月17日〜19日 Vol.304
 

熱海港・海釣り施設キャンプ

海釣り公園
↑海釣り公園と書いているが、正式にはここ、「熱海港海釣り施設」という名前である。せぶんさんがこっそり?教えてくれたP泊の穴場だが、ここでは「海釣り公園」という通称で書き進めていきたい。
 背後には熱海後楽園ホテルがそびえ、目の前には熱海港と無数のホテル・別荘が建ち並ぶ山が広がる絶景地だ。入場には一日500円が必要となるが、お金を払えば翌日の朝までゆっくり駐めていられるので楽しみ方もいろいろである。
 熱海には何度も来ているが、こうして最も賑わっている側を対岸から見るのは初めてではなかろうか。こうして見ると、「日本のナポリ」と呼べなくもない風情である。
 客は少ないものの遊覧船も発着している。
 実は金曜日の深夜、ここに到着して中に入るまでにはちょっとした苦労話があった。 
 夫は仕事があったため後で電車で合流することになっており、わたしは一人キャンピングカーを走らせこの海釣り公園の入口に辿り着いた。
 左の画像、赤いセーターの女性がいる場所が入口なのだが、細くて奥まっているため夜の暗がりの中ではわからず、その右にある鉄の門か、ここには写っていないが入口の左側にある湾沿いの道のどちらかがてっきり入口だと思い込んでしまった。
 24時間オープンだと聞いていたのに門が閉まっているし、湾沿いの道の方も閉鎖されているので、わたしはすっかり困惑してしまった。
 先着しているはずのWizziさんに連絡しようにも、電話番号を聞いていない。
 どうしよう、どうしようと外に出て駐車場の外を歩いていると、Wizziさんのハイマーが見えたので、土手をよじ登って駐車場の中へ。就寝しかかっていたWizziさんを叩き起こし、入口を教えてもらってようやく入ることができた。
 一時は道路で一泊しようと覚悟を決めていただけに、入れてよかった。(汗)
 →ここ、ここをよじ登ったのよー! こうして見ると大した高さじゃなさそうだけど、結構必死にならないと登れなかったんだから(笑)

 なにはともあれ、無事に海釣り公園の中で一泊し、土曜日は飲みながらまったり過ごした。風が強くて寒いときもあったけど、楽しい一日だった。
 午後は、せぶんさん、Wizziさん夫妻とともに歩いてすぐのところにある熱海後楽園ホテルの温泉へ。ここは日帰り利用が1600円もするが、「まっぷる」の割引クーポンを使いグループ全員1100円で利用することができた。
 このホテルには建設会社の新年会に参加するため一度宿泊したことがある。温泉は循環だが塩分の強いナトリウム泉なので、わりと気に入っている。
 →温泉の画像は公式サイトをご覧ください 
 
日航亭 大湯
 日曜日、後から合流したBlue3(青さんと読みます)のキャンピングカーに乗せてもらって「日航亭大湯」にやってきた。
 昨日は海際の温泉だったが、今日は坂を上ったところにある山の温泉。ゆえに泉質も違うらしく、これぞ温泉巡りの醍醐味というものだろう。
 しかしここ、日航亭という名前だが、かのJALとは縁もゆかりもないらしい。ロビーにJALのカレンダーが掛かっていたが、それ以外に関係を伺わせるものは何一つ無いところが不思議だ。
 渡り廊下を歩いて、いかにも後から付け足した風の温泉棟にやってきた。
 こちら女湯の入口。「日航亭大湯」という重厚な名前から連想していたイメージとはかなり違うようだ。
 内湯は湯気がたちこめ、うまく撮影できなかった。本当はずっと向こうの方まで浴槽が伸びていてかなり広いのだ。
 温泉成分がこびりついた湧出口から、かなり熱いお湯が注ぎ込まれていた。 
 無色透明で、さらっとした石膏っぽい匂いのするお湯だ。飲んでみても、「熱海後楽園ホテル」のようなしょっぱさはない。
 露天風呂。
 湯温が高いため長く浸かっていられず、出たり入ったりを繰り返すが、なかなか暖まらない。少し浸かっただけで汗が止まらなくなった「後楽園ホテル」の湯とは違い、こちらは芯まで温まりにくい泉質だった。
 男性陣より早く上がってしまったWizziママとわたしは、ロビーで20分ほど待つはめになった。暖房の入っていないロビーは寒く、わたしはすっかり足下から冷えてしまい、再度浴室に戻って浸かり直すことに。
 温泉が熱く長湯できなかったこともあるが、ナトリウム泉とは言えやはり暖まりにくい泉質だったようだ。
 「大湯」は熱海温泉の中ではもっとも有名な源泉だが、泉質的には少し物足りない。循環であるにもかかわらず「後楽園ホテル」の方が好きだったりして(笑)

 全員揃ったところで外に出る。塀に張り出されているのは、「熱海本陣跡 徳川家康の熱海入湯」という説明書き。
 徳川家康が初めて熱海温泉に湯治にやってきたのは1597年、つまり54歳の頃だったという。豊臣秀吉の死の前年というから、かなり晩年に近い。二人の息子を伴い少ない供回りだけで7日間滞在した家康は、すっかりこの熱海の湯が気に入った。その後もお忍びで訪れ、また京の伏見城にまでわざわざ湯を取り寄せ、老いて病いがちだった岩国領主・吉川広家に与えたとのことだ。 
 そもそも家康が熱海を訪れたきっかけは、伊豆山神社詣でだった。鎌倉幕府の祖・源頼朝を尊敬していた家康は、頼朝が信奉していた伊豆山神社を復興したという。
 その伊豆山神社の麓に湧き出る湯が、熱海温泉の大湯だ。古来より「伊豆大権現の力が湧き出たもの」といわれた湯に浸かることで、家康は頼朝のように幕府を開き将軍になることを願っていたのだろう。(と、NHKの「歴史秘話ヒストリア」でも言っていた(笑))
 「日航亭大湯」の駐車場。この通り狭いので、大型車は無理のよう。一般的なキャブコンならなんとか大丈夫そうだ。
伊豆山温泉
 熱海海釣り公園に別れを告げ、伊豆山温泉に立ち寄って帰途につくことになった。上の項でもご紹介した伊豆山神社は、この山の上である。
 この標識がある場所から数メートル手前は熱海ビーチラインになっており、その向こうは海。夫とわたしはビーチライン際の駐車禁止ではないエリアに車を停め、階段を上っていった。
 伊豆山温泉は1200〜1300年前に発見されたという、全国でも珍しい横穴式源泉である。横穴から走り出た湯が海岸へ向かって流れ落ちる様子から「走り湯」と名付けられた。
 先ほど「熱海温泉は伊豆山神社の麓に湧き出る」と書いたが、こちらの伊豆山温泉の方がより神社の足下に近い。
 前述したとおり、京での戦に敗れて流罪になった源頼朝が信奉していた伊豆山神社であるが、頼朝はデート場所にしたり、追われた際に逃げ込む場としても神社を利用している。
 鎌倉幕府の歴代将軍も源氏再興の基を作ったとして信仰し、三代将軍・実朝は自ら編んだ和歌集に「走り湯」で詠んだ歌を三首残している。
 江戸時代に入ってからは諸大名が熱海湯治のついでに伊豆山神社を参拝し、ついでに「走り湯」を見学していったという。
 ホテルの裏にあるトンネルのような穴、ここが鎌倉時代の将軍たちも見学したという日本三大古泉の「走り湯」である。
 「走り湯源泉」はかつて毎分900リットルもの湯を噴き出し、頼朝も、その妻・政子もその湯に浸かったといわれている。残念ながら現在はほとんど枯渇して、毎分180リットルにまで落ち込んでいるそうだ。 
 もわーっと白い湯気が噴き出してくるトンネルの奥には、怪しげな光が・・・。
 見学は無料で自由に入れるので、おっかなびっくり入ってみる。
 しかし、かつてはこのトンネルから熱い湯が走り出ていたことを思うと、返す返すも枯渇が残念でなりません。
 
 ←湯気に当たってなぜか大喜びの夫。
 おっと〜、湯気だらけで何も見えません!
 しかも蒸し暑い! 
 というわけで、歴史浪漫に浸る間もなく早々に退散。
 ここを見学していった諸国の大名たちはどんな感想を述べていたのかな。きっと帰国してから自慢の種にしていたんでしょうね。ちょっと笑えます。

 「走り湯」を見学し終え、山肌に張り付くような坂道を延々と上ってきた。
 だけど、こんなところに家を建てた人は、どうやって家財道具を運んできたんだろう。トラックで乗り付けるのは難しそうだ。建て替えようにも大きな重機は入れないし、車いすも無理だし、とにかく住むのが大変そうな地域である。
 かなり上までやってきた。水平線の彼方には新島が見える。
 毎日こんな美しい海が見られるなら、多少大変でもここに住みたいと思える光景だった。
 てっぺんまで登って、ようやく目指す温泉に辿り着いた。ピンク色の建物はまるで保育園かなにかのようで、とても温泉があるようには思えない。
 手前が駐車場になっているので車でも来られるが、途中の道が狭いため、わたしたちは下に車を停めて登ってきた。
 伊豆山温泉には少し前までもう一つ共同湯があったが、開発のために取り壊されたという。この「浜浴場」は唯一残された貴重な共同湯というわけだ。
 一回のこの一角が「浜浴場」。見れば見るほど、ますます共同浴場に見えない外観である。
 ホントにここなの? と、夫も驚いている。
 中に入ると、紛れもなく共同浴場の風情こってり。番台のおばちゃんは話し好きで、いろんな客とおしゃべりしている。全員が地元の人らしく、世間話に暇がない。
 浴室に入ってまたまたビックリ。お湯が緑色ではないか。
 長年伊豆の温泉に入ってきたが、どこも無色透明の湯ばかりで、こんな色つきの湯は初めてだったのだ。
 浴槽は中で区切られており、窓側が「ぬる湯」となっている。熱い側に浸かってみると、熱過ぎもせずぬる過ぎもしない心地よい熱さ。
 それでも地元の人によると「今日はぬるい」とご不満の様子。寒いから湯温が低くなっているのだろう。わたしにはちょうどよいが。
 湯を舐めてみると、ややしょっぱく、苦くて石膏のような風味があった。
 洗い場にシャワーはなくカランのみなので、長い髪の女性は洗髪がしにくいだろう。わたしは洗髪を諦め、湯を楽しむことに専念した。
 脱衣所に出ると、番台のおばちゃんと夫が話をしていた。
 わたしも加わり、「どこから来たの」と聞かれたので「東京から」と答えると、「昨日も横須賀からわざわざ来たという人がいた」と、地元の人ばかりではないことを伺わせる話題となった。
 熱海温泉ほど有名ではないし、観光地としても地味な伊豆山だが、お湯がこんなに良質で珍しい色合いだとは思わなかった。
 夫もすっかり気に入り、「また熱海の帰りに寄ろう」と話していた。
 
 今回入った温泉
 
  板室温泉 源泉ほたるのゆ
  ホテルグリーンパール  
 
 
 
 
   
 

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