■■■トラック・ポイント■■■ |
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今日はいよいよダイビング最終日だ。一本一本を大切に潜っていきたいと思いながら、最初の1本目に臨む。
デビッドが案内してくれたのはアガット湾の一角にある「トラックポイント」と呼ばれるポイント。太平洋戦争中に沈んだアメリカ陸軍のトラックが見られるという。
前日、わたしが沈没船のポイントに潜りたいと言ったら、それはボートじゃないと無理とデビッドに言われ、その代わりにと連れてきてもらったのがここなのである。
エントリーするのはなんと墓地からという、実に驚きのポイントだ。
デビッドとジャックが乗るピックアップトラックに誘導されて墓地の奥に進むと、人気のないビーチに至った。
このあとのランチで聞いた話では、ここはわりと安い墓地なのだとか。高波などによってお墓が流出してしまうこともあると、デビッドは言っていた。 |
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デビッドが見せてくれたダイビングポイントの資料。
それによると、この場所のことは「アガット墓地の公園」と書かれており、見所は「Amtrack」、つまりアーミートラックだ。
説明文には「ビーチ、ボートいずれでもアクセスできるが、ビーチからだと遠いので見つけるのが困難。水深は50フィート(15メートル24センチ。もし見つけられなくてもリーフがとても綺麗なので、冒険の価値はあります」と書かれている。
デビッドはわたしたちに、「視界が悪いと見つけられないことがある。またエアが100を切ったら報せてくれ。トラックが見つからなくてもただちに引き返す」と告げた。
さらに、潜航してから20分ほど泳ぐので、うちの娘には無理と判断された。今回はユウキ君と一緒にビーチでお留守番である。
ただし、スキル的には難しいポイントではなく、資料には「Skill Range:Novice」と書かれていた。つまり、初心者でもOKということである。 |
到着するや、海の状態を見に行くデビッド。
墓地やビーチに人影はまったくない。しかしその時、釣り人の男性が2人、ピックアップトラックで現れた。
彼らは釣り竿を携え堤防の先まで歩いていったが、わたしはそれを見て、メニーさんがユウキ君やうちの娘と残ることに不安を覚えた。
なまじ人気がないだけに、かえって心配だった。
わたしは戻ってきたデビッドに「このあたりは安全ですか?」と、治安について尋ねてみた。
「あっちの木が生えている方に行かなければノープロブレムだ」と答えた。 |
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墓地とビーチを隔てる立木一角のことを言っているのであるが、それではこの一帯の治安が大丈夫か、という質問の答えにはなっていない。
が、とりたてて治安が悪いと思わせる要素もないし、デビッドが大丈夫と言うのだから信用する以外になかった。 |
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ところで、今回は少し長い潜水時間に備えてロングサイズのエアタンクが用意された。通常のタンクだと300くらいのエアが入っているので、このロングサイズだと400くらいなのかなと最初は思った。
しかし、器具を取りつけてコックを開いてみると、計器は320位のところを示すに留まった。
数字を見て、わたしは通常のタンクとたいして変わらないなと思った。結果的に、エアの消費の激しいうちの息子には足りないこととなったのだった。 |
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ビーチだけでなく草の生えた地面などの至るところに小さいヤドカリがいて、とっても可愛い。
子どもたちは砂の上に「ヤドカリのおうち」を作り、飽きることなく遊んでいたようだった。 |
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メニーさんと子どもたちを残して、やまちゃん、うちのセガレ、そしてわたしたちはエントリーした。
←紫外線よけのサングラスをかけ、日焼け防止兼汗拭きのタオルを首に巻くという珍妙な格好のまま、陸から向けられたカメラに向かって微笑むわたし。
まさかこんなに変な格好に写っているとは考えてもみなかったので、次からは改めようと思う。 |
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さて、海に入り、デビッドに先導されて海中を進む。
透明度は今ひとつのようだが、そこには見事なサンゴの世界が広がっていた。
前日のダイビングを紹介するページでは海の生物には不気味なものが多いと書いたが、見かけは植物そのものでありながら動物というものが実に多いのも興味深い。
例えばサンゴが腔腸動物だというのは常識だが、硬い石のような彼らが動物だとはとても信じられない。 |
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また、ウミスギ、ウミヒノキ、シロガヤといった植物名がついたヒドラの仲間や、ウミトサカの仲間、ウミシダの仲間、ホヤの仲間、カイメンの仲間、繊細な枝を持つヤギの仲間などには、植物っぽい姿のものも多い。
一方、見かけが石っぽくて枝分かれしていてサンゴにように見えるものでも、実はヒドラの仲間だったりカイメンの仲間だったりするものもある。
そのため、写真に撮ってきたこれらの「サンゴ」が本当にサンゴなのか、素人のわたしには判別できない。
またコケムシは、同じ形をした小さな虫が何千万万と集まって形成した群体動物だというから驚いてしまう。
その姿はときに海藻の茂みや花びら、またはサンゴのようで、それ自体が一個の生物のように見える。
実に不思議である。 |
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まるで植物のようなケヤリ。環系動物であるゴカイの一種だ。 |
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ケヤリを真上から見たところ。
手で触れるとサッと鰓冠(さいかん)部分を引っ込め、管の中に隠れてしまう。
この他にも青や黄色のカラフルなケヤリの仲間、イバラカンザシ(英名クリスマスツリー・ウォーム)も見られ、とても綺麗だった。 |
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不気味ちゃんシリーズ第2弾、ロングサイズのナマコ。
最初は蛇の抜け殻かと思ったほど、こんなに長いナマコがいるとは。 |
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まるで海のブローチ? オニヒトデ。
とにかく群を抜いて大きなヒトデで、進むスピードも速い。
トゲは鋭く毒があるので要注意だ。サンゴを食べてしまうこの海の厄介者は、グアムの海のそこかしこで見られた。 |
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もちろん愛らしいクマノミもたくさんいた。人なつっこくはないが、やっぱり可愛い。 |
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これは、めったに遭遇しなかったキンチャクダイ科の魚、チリメンヤッコを捉えた一枚。
ヤッコ類は警戒心が強いためダイバーを寄せつけないし、まして餌づけなどにも近づいてこない。 そのため、こんなピンぼけの画像になってしまった。
ヤッコ類は海水魚飼育マニアには垂涎の的だし、わたしも大好きだが、グアムの海では少ないのだろうか。他にニシキダイなどを見かけたくらいで、あまり出会うことはなかった。 |
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もう一つ残念だったのは、このあたり一帯の海底に物凄い数の缶や古タイヤなどが捨てられていたことだった。
船に乗せて大量に捨てに来る連中がいるらしい。 |
しかし一番残念だったのは、アーミートラックを見ることができなかったことである。
デビッドが見つけるより先に、うちのセガレのエアが100を切ってしまったのである。
あと数十フィートのところにまで近づいていたらしいが、わたしたちはやむなく引き返すこととなった。
途中からはデビッドが自らのオクトパスをセガレに与え、バディブリージングしながら寄り添って進んだ。
もちろん、セガレのタンクが空になってしまったわけではないく、浮上が可能になるまでエアをセーブするための処置だと思われる。
が、そんな事態にもかかわらず、わたしがクマノミの撮影に夢中になっていたのがおかしかったと、後からやまちゃんにさんざん笑われた。
だってクマノミが可愛かったんだも〜ん。
ともあれ、わたしたちは無事にビーチに帰り着いた。
ビーチに近づいてきてからデビッドはバディブリージングをやめ、セガレのエア消費が少ないようにと腕をとって曳航しながらの帰途となった。 |
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ところで、イソギンチャクは魚を触手で絡めとって食べるもので、クマノミだけが触手の毒に対する免疫を持った魚だと思っている人は多いだろう。
わたしもその一人だったが、実はそうでもないらしい。
上の画像は、ミツボシクロスズメダイがクマノミに混じって平然とイソギンチャクに潜りんでいるところだ。
色が飛んでしまって青い魚に見えるが、実際は黒地に白い丸の可愛い魚だ。 |
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やまちゃんに「くららさんたら、ハヤト君がエア切れ起こしかけているのに、それを押しのけて撮影していた」とまで言わしめたイソギンチャクとクマノミの画像。(注:押しのけてなんかいませんってば〜)
下はご存じ、ウニ。 |
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綺麗だったので思わず撮影したが、サンゴなのかそうでないのか不明。たぶん、サンゴなのだろう。 |
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まるで人間の脳のような模様が走ったこの生物は、その名もずばりノウサンゴ。 |
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てっきり貝だと思っていたら、これも立派なサンゴだった。 |
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残念ながらアーミートラックは見られなかったが、また次回のお楽しみにとっておこう。でも、次はぜひボートダイビングで沈没船などのポイントにも行ってみたいものだ。
さて、エキジット後、次のポイントであるフィッシュアイに移動・・・しようとした時、その事件は起こった。 |
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なんと、デビッドがピックアップトラックのキー閉じこみをしてしまったのである。
あいにくグアムにはJAFのようなロードサービス制度がゆき渡っていないのだろうか。
デビッドは困惑した挙げ句、ウェスティンホテルのフロントに電話して鍵開けの業者がないか尋ねたりしていた。
これが自分のしでかしたことだったらオロオロしてしまうところだが、人がやったことである。わたしはビーチで遊びながら気長に待つことにした。
その間、オンワードビーチホテルのポリネシアンショーの電話予約を入れたり、カニやヤドカリを掴まえたり、貝殻拾いをしたりしていた。
←駐車場の地面に咲く朝顔のような花。日本ではアカバナヨルガオと呼ばれているユウガオによく似ている。 |
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カニやヤドカリは駐車場の地面にも、さらにはビーチの木立の陰などにもたくさん棲息していた。
その姿を追っているうちに、ビーチへ。
そこで綺麗な貝殻やサンゴのかけらなどが目にとまり、拾って歩くうちにどんどん遠くまで来てしまった。
デビッドが「あの辺りに行かなければ大丈夫」と指差していた、立木の辺りにまでわたしは歩いてきていた。
裏返せばその辺りは危険かもしれなかったが、特に何事も起きなかった。
そのうち娘が「なにしてるのー?」と、わたしを追ってやってきた。
わたしたちは一緒に貝拾いをしながら、再び車の所まで戻っていった。 |
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集めた貝殻やサンゴの死骸のかけら。 |
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レンタカーで買い出しに行っていたやまちゃんが戻り、わたしたちは昼食のサンドイッチをいただいた。 |
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サブウェイというサンドイッチ屋さんのサンドイッチ。パンの部分がフランスパンなので固いけど、結構おいしい。 |