3日目 ルーブル美術館〜パリ市内フリー観光
華麗なる迷宮ルーブル美術館。絵画と美術品の宝庫。ミイラまである。
 パリの街にも次第に慣れてきた3日目、ルーブル美術館をゆっくり観賞するため朝一番に訪れた。
 これは[オペラ通り]から歩いてきて[リヴォリ通り]側から写したルーブル美術館。トンネルのようなのが、昨日観光バスが突入していってビックリした入り口である。
 ←息子が、トンネルのかたわらに置かれた車止めを動かそうと・・・。 
 もともとパリは、セーヌ川に浮かぶ小さなシテ島にパリシイ族という人々が紀元前3世紀頃に移り住んできたのが始まりだった。
 1190年頃、カペー朝のフィリップ2世がシテ島を防御するためルーブルの地に城塞を築いた。今でも地下に復元された城塞の遺構を見ることができる。
 やがて16世紀、ヴァロワ朝のフランソワ1世が現在シュリー翼と呼ばれている正方形の王宮を建て、ルーブル宮としての歴史が始まった。美術品の収集を精力的に始めた王が最初のコレクションとしたのが、かの「モナ・リザ」なのである。
 宮殿はその後、ナポレオン3世の時代に至るまで増築を重ねていき、現在はコの字型を描く形となっている。上の2枚の画像はリシュリュー翼と呼ばれている一角。
 左の画像の、ピラミッド越しに見える棟がフランソワ1世が最初に建てたシュリー翼である。
 わたしたちは朝8時にホテルを出発、ルーブルに到着したのが8時半。美術館のオープンは9時からだ。なのに、正面入り口のあるピラミッドにはすでに長蛇の列ができていた。
 これはまず荷物検査のための列で、そこをクリアしたらエスカレータで地下に降り、チケットを買って美術館へ入るのである。だから、「カルト・ミュゼ・モニュマン」を持っていても、この列には並ばなければならない。
 20分待って、ようやくガードマンや受付の人が現れた。オープンまではさらに10分待たされる。 そして、9時ちょうど、列が進み始めた。荷物検査ではバッグの中を開いて見せ、金属探知器をくぐる。
 エスカレータでピラミッドの地下に降りると、そこは広々としたロビーというか、エントランスになっている(左の画像)。ここまで入場券は不要。
 そこからドノン翼、リシュリュー翼、シュリー翼という各翼の地上階へと上りチケットを見せて美術館へと入っていくことになる。
 わたしたちはまっ先にドノン翼を目指した。なぜかって? それは「モナリザ」を真っ先に見るためなのだ。
 さて、ここから先は別のページに詳しく載せることにします。とにかく膨大な絵画、彫刻、遺跡が貯蔵されているルーブル。すべてをちゃんと見てまわるには1週間かかるんだって。
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パリ最古のステンドグラスが美しいサント・シャペル教会と、「首飾り事件」のジャンヌが鞭打ちの刑にされた最高裁判所中庭
 お昼ご飯を世界中の料理が集まるカフェテリアで済ませ、ルーブルを後にする。
 見たい絵だけピックアップしてまわるように心がけたつもりだったが、それが3つの翼に分散しているため、結局4時間も駆けずり回ることになってしまった。途中、もう歩けないと泣きべそをかく長男を叱咤激励する様は、まるで幼稚園の遠足みたいだった。わたしも足が棒のようになっていたが、ここで諦めるわけにはいかない。疲れた体にムチを打つようにして、再びカールージュに乗った。
 そして、昨日も来たシテ島へ。まず最初は「サント・シャペル教会」を訪れた。いや本当は「コンシェルジュリ」に行きたかったのだが入り口がわからなくて、最初に来てしまった教会の方へ先に入ることにした。
 これは13世紀に建てられた、最高裁判所の中庭にあるゴシック建築による教会。キリストの聖遺物(いばらの冠)を保管するためにカペー朝ルイ9世の命により建てられた。
 最高裁判所の敷地にあるためセキュリティが厳重で、中に入るのに荷物チェックがあった。が、それさえ済めば「カルト・ミュゼ・モニュマン」を持っているわたしたちはチケット買いの行列をスルーして、待ち時間ゼロで中に入ることができた。
 礼拝堂のステンドグラスはパリ最古のもので、必見の価値あり。
サント・シャペル教会の詳細はこちら
 見学を終えると、最高裁判所の中庭に出るようになっている。
 この建物、古くはノルマン人の侵攻を防ぐための要塞であり、中世にはカペー朝初期の諸王の住居となった。
 その後、ヴァロア朝シャルル5世が高等法院を設置。1788年にはここで三部会の招集が要求され、革命裁判所が置かれた。
 映画「マリー・アントワネットの首飾り」で白いカツラをつけた判事たちによる裁判シーンがあったが、その舞台もここ。裁判で終身禁固刑を言い渡されたジャンヌ・ド・ラ・モットは、この中庭で鞭打ちと焼きゴテの公開処刑を受けた。
 その後、ジャンヌは収監された監獄から脱走してイギリスに逃れる。王家転覆を狙うオルレアン公の手引きだという噂がある。
ジャンヌ・ド・ラ・モットについての詳細はこちら
 わたしたちは、警官が警戒にあたる金色の柵を抜け、通りに出た。出てすぐ左が「コンシェルジュリ」の入り口だったのだが、これが非常にわかりづらくて、半周くらいウロウロしてしまった。
王妃マリー・アントワネットが最後の76日を過ごしたコンシェルジュリ牢獄
 セーヌ川の反対側から見た「コンシェルジュリ」。これもゴシック様式の美しい建物で、もとは王室管理府だった。フランス革命時には監獄として使用され、「ギロチンへの入り口」とも呼ばれた。
 ここを訪れたのは、反革命の首謀者とされギロチンの露と消えた王妃マリー・アントワネットの足跡を辿りたかったから。絢爛豪華なヴェルサイユ宮殿で常軌を逸した贅沢ざんまいをしたあと、地位と愛する息子を奪われ牢獄へ。いったいどんな心境で残り少ない日々を過ごしたのか、少しでも感じ取りたかったからである。
 館内では、アントワネットが最後の76日間を過ごした独房の再現などが見られる。
 が、もしマリー・アントワネットに興味がある方で、こちらより先にヴェルサイユ宮殿の方を見学することができるのなら、そうした方がいいだろう。贅を懲らした宮殿から牢獄暮らしへの落差、その哀れさというものを、きっと身に染みて味わうことができる。
コンシェルジュリ詳細はこちら
 コンシェルジュリを出て、さてノートルダム寺院はどっち? とウロウロしていたら、妙な一角に迷い込んでしまった。鳥市場というのだろうか。数十メートルに渡って鳥や鳥の餌ばかり売っている店舗が並び、やがてモルモットやウサギのような動物の店が現れ、最後の方は園芸屋さんになっていた。
 アヒルのヒナも歩いていて、かわいい〜♪ 鳥好きさんにはたまらないアーケードだろう。
 あとで知ったが、ここは「花市」という所らしい。
ナポレオンの戴冠式も行われたノートルダム寺院
 続いて、ノートルダム寺院へ。前述したが、ケーキのデコレーションのような装飾がわたしのお気に入り。ちょっと少女趣味が入り込んだようなヒラヒラした飾りも、近づいてみれば、なんと人の顔だったり姿だったり。
 昨日のページにもちょっと書いたが、1163年着工、約170年の歳月をかけて完成した、中世ゴシックの結晶ともいうべき寺院。かのナポレオン・ボナパルトの戴冠式はここで行われた。
 内部のステンドグラスはもちろん見事だが、「サント・シャペル教会」の圧巻ともいうべきステンドグラスを見てしまったあとだけに、「あら綺麗ね〜」で終わってしまった。できれば、「サント・シャペル教会」の前にこちらを見学しておくことをお勧めする。いや、別にこちらがショボイというのではありませんよ、決して。
ノートルダム寺院の詳細はこちら
ナポレオンが眠るアンヴァリッド(軍事博物館)
 さて、次にめざすは「アンヴァリッド」。ここもカールージュをうまく使えば徒歩で行けたはずなのだが、よくわからなくなってタクシーを使ってしまった。やっぱり4.5ユーロほどかかった。
 「アンヴァリッド」は1676年、ルイ14世が退役傷痍軍人を収容するための兵舎として建てた廃兵院だ。当時は約5,000人が収容できたという。フランス革命時、民衆がここの武器庫から2万8千丁の銃を奪い、バスティーユ襲撃に向かった。
 「アンヴァリッド」の建物はどちらが表で裏なのかわからないが、反対側の方からアクセスすれば黄金のドームを持った教会側で、ナポレオンの墓所に行きやすい。わたしたちがタクシーを乗りつけたこちら側は軍事博物館側。庭や建物のあちこちに当時使われた大砲などがディスプレイされていた。
 建物の中からはナポレオンの銅像が睨みを効かせている。 
 軍事博物館側からもチラッと頭を見せていた黄金ドームを正面から見たところ。中央の垂れ幕に「Tombeau Napoleon」、すなわち「ナポレオンの墓所」と書いてある。このドーム教会の地下には1840年にセント・ヘレナ島から帰還したナポレオンの遺体が収められているのだ。あまり看板のないフランスでは、こんなに大きなものはかなり破格である。で、実はわたしはそんなにナポレオンが好きなわけではないのだが、フランスの歴史の本を読んだ息子が、「革命史はぜんぜんわからなかったけど、ナポレオンの戦争の所は面白かった」と言うので、行ってみることにした。
 ドーム教会の正面入り口とは別に、左側の建物にチケット売り場があり長蛇の列ができてきた。ここも「チケット・ミュゼ・モニュマン」が使えるため、並ばずにすんなり入れて助かった。
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セーヌ川ディナークルーズ
 さて、ここまできてもう足はクタクタ。いったんカールージュに乗ったものの、歩いてホテルに戻ることは不可能だったので、タクシーに乗って帰ることになった。そして、ホテルで1時間ほど休んでからオメカシの準備。今夜は、セーヌ川ディナークルーズなのである。
 が、後から考えると、この1時間は本当にもったいなかった。その時間があったのなら、カルト・ミュゼ・モニュマンを持っている今日中にエッフェル塔に登っていれば良かった。けっきょく帰国前日にエッフェル塔に行ってみたら長蛇の列で、登るのを諦めたのだった。カルト・ミュゼ・モニュマンを持っていれば、並ばずに入れたかもしれないのに。
 さて、再びホテルを出たわたしたちは、マイバス社へ。ここでディナークルーズに参加する人たちと一緒にバスに乗りこむが、むむ、皆さんオメカシ度はイマイチだなあ。
 実際、船着き場に到着すると、オメカシ具合は実に人様々。かなりオシャレしている人もいたが、ヨーロッパ系の団体さんなんて普通の格好だし、ネクタイもジャケットも着用していない人が多い。あれあれ、ここはドレスコードがあるんじゃなかったの? 
 それに「12歳未満は不可」とパンフレットにあったのに、なによ。お子ちゃまOKじゃない。お爺ちゃんに娘、息子、その子どもたちで構成されたアジア系のファミリーなんか、小さな子どもを3人も伴っている。目の前にその子どもたちがゲームをしたりDVDを持ち込んでアニメを観たりしているのが見えて、とても気になってしまった。
 とはいえ、せっかくの夜だから愚痴を言うのは控え、黙って楽しもうと思っていた。なのに同席になった男性が、愚痴たっらたらでもうウンザリ。
 「これじゃあ隅田川の屋形船と同じだよ」「このポテト、まるでグアムで食った○○みたいだ」「どこそこでは、どーたらこーたら」などと、向かいに座る母親に文句ばかり口にしていた。
 あー、もうヤダ。そんなこと、ここでわざわざ口に出して言うことないじゃない。わたしだって内心では「考えてたのと違う」って思っていたのを我慢してるんだから。
 ともあれ、夜のとばりが落ちたパリの景色はなかなか格別。日本や香港の夜景のようにネオンぎらぎらというのがないから控えめなのだけど、それがどことなく品があって素敵なのだ。
 なかなか夜出歩いてライトアップされた建物を見ることもできないので、こういうクルーズもパリ初心者としてはいいのではないだろうか。
 2人構成のバンドと歌手も現れて曲を演奏し始め、ムードも盛り上がり始める。
 船の外では恋人たちがいいムードだ。画像のお二人は、上からわざわざ降りてきて河っぺりに座って愛を語らっているのである。セーヌ川を行き交う観光船からひっきりなしに見られるようなこんな場所に、わざわざどうして降りてきて座っているのだろう。もしかしたら、人に見られながらのチューが快感なのかも?
 隣の席のカップルもいい雰囲気。黒い肌の男性と、ちょっとお年上の白人女性という組み合わせだった。時々二人して席を離れてなかなか戻ってこないのは、デッキに出て夜景を楽しみながら語り合っているのだろう。静かに二人の夜を楽しんでいる様子だった。
 夜のエッフェル塔もまた格別に美しかった。繊細な骨組みが照明で浮かび上がって、まるでシャンパンみたい。
9時とか10時ちょうどの時間になると至るところに取りつけられたフラッシュが一斉に瞬くというサービスもあり、ちょうど船から降りた時間が11時だったので、塔全体がまばゆく瞬く姿を見ることもできた。
 とにかく幻想的で瀟洒で、素晴らしく魅力的な夜のエッフェル塔。東京タワーとはどうしてこうも違うんだろう。パリとかフランスとかいうだけで、なんでも素敵に見えちゃうのかも。
 セーヌ川の真ん中に佇む「自由の女神」像。ニューヨークのものと違ってライトアップされておらず、まったくの真っ暗。これはちょっと残念だ。
 さて、最後にこのセーヌ川ナイトクルーズについて。セーヌ川下りにはバトー・ムッシュ、バトー・パリジャン、バトビュスなど、いくつかの観光船が出ている。今回のナイトクルーズに使われたのはバトー・パリジャンというクルーズ船で、エッフェル塔近くのイエナ橋左岸から発着している。JTBマイバス社で予約すれば送迎付き(帰りはホテルまで送ってくれる)なので安心だが、かなり割高になる。ツアーだと窓際の席にはならないし、料理も決められている。個人で予約して行くか、直接行って乗った方が自由に楽しめるのではないだろうか。わたしたちの船が出港するとき、窓際ではないが空席はまだあった。
 ちなみにクルーズのコースはエッフェル塔近くから上流に向けて出発、アレクサンドル3世橋の下をくぐって国民議会、フランス学士院前などを通り、シテ島を左手に通過し、国会図書館前でUターン。今度は下流に向かって進み、コンシェルジュリを左手に見ながらシテ島を通過、再びエッフェル塔を見てさらに下流へ下り、自由の女神像の前でUターン。出発地点に戻るという風になっている。
ディナークルーズのお食事はこちら

 ↑午後11時、フラッシュが一斉に瞬きだしたエッフェル塔
 
バトー・パリジャン
 ◇営業時間10:00〜23:00
 ◇定休日:なし
 ◇1時間クルーズ:9.5ユーロ(日本語による音声ガイドあり)
 ◇ランチクルーズ:50ユーロ〜
 ◇ディナークルーズ:92ユーロ〜
 ※マイバス社のツアーだと160ユーロ



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