1日目 新宿〜成田空港出発 |
今回の旅の連れ合いは、中学一年生の長男。わたしがイタリア&ギリシャ旅行に行ってきたのを受けて自分も海外に行きたいと言うので、見聞を広げてやるためにも連れて行くことにした。
だが、どこからどう見てもまだ子どもなのに、12歳ということで大人価格のツアー料金となってしまった。これはけっこう痛い出費だ。12歳から大人扱いだなんて、江戸時代じゃあるまいし。 |
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今回は「ルックJTB」の添乗員なしフリープラン、パリ7日間の旅。パリのホテルを根城に市内観光、モンサンミッシェルとヴェルサイユ観光などのオプションを利用して、あちこち見てまわる予定だ。
わたしたちは新宿駅新南口まで車で送ってもらい、成田エクスプレスに乗って空港向かった。新宿から成田空港までは1時間半。リクライニングできないシートはやや疲労感を覚える。途中、車内販売のワゴンがやってくるが買わなかった。
新宿を出ると東京、成田、空港第2ビル、成田空港の順に停まる。第2ターミナル出発の便だと空港第2ビルで降りなくてはならないが、わたしたちの便は第1ターミナル発なので終点まで乗ることになる。 |
終点・成田空港に到着した。前回イタリア旅行の時は車で成田まで送ってもらったが、時間的には電車も車も大して変わらないように思う。ただ、車の場合は渋滞があるかもしれないという点を常に考慮せねばならず、かなり早めに出る必要がある。その点、電車は乗ってしまえばほぼ定刻通りに到着するから、気は楽である。
とはいえ、今回の成田エクスプレスはちょうどよい時間のものがなくて、けっこう早く着いてしまった。時間帯のせいかダイヤの間隔があいていて、一本遅い電車だとJTBに指定されたチェックイン時間の30分前到着。それでは余裕がなくて焦りそうだから、早いほうを選んだのである。
電車を降りて改札に上がり、さらに幾つかエスカレータを乗り継いで上がったところがもう空港の入り口になっている。あまり歩かないので、とても楽だ。
わたしと息子は、ころころとスーツケースを転がして出発ロビーを歩いた。目指すのはロビーの一番端っこにあるJTBのカウンター。GWにもここからイタリアに旅立っているので、勝手はわかっている。まずツアー会社のカウンターに行ってチケットを受け取り、荷物を預けるのである。ツアーに申し込んだ際、わたしは窓際の席をリクエストしておいた。それが果たして通っているのだろうか?
JTBのカウンターに到着すると、受付の人が飛行機のチケットを渡しながら、「窓際のお席です」と言ってくれた。わお〜♪ やったね。なんでも言ってみるもんだ。
言わなければどこでもいいんだろうと思われてしまうから、希望があればやっぱり言っておくべきだろう。すべての人が窓際を希望しているとは限らないし、けっこう取れる場合も多い。 |
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のんびりショップなどを見て回りながら、薬局に立ち寄って風邪薬の「ルル」を購入した。成田エクスプレスで眠っていた息子が、起きるなり「喉が痛い」と言ったからである。
あとは展望デッキに出て軽食をとった。席のちょうど目の前から離陸する飛行機を見送りながら、のんびりと時間を潰した。
ところで、わたしたちが乗る航空機会社はエールフランス。パリへはJAL、ANAも乗り入れしているが、ツアー申し込み時に直行便が確定されているのはエールフランスだけ。日系航空会社にも直行便はあるのだが、申し込み時に確定とならない。だから、特別料金を支払ってエールフランス指定で申し込んだのだった。 |
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ようやく登場時間となり、機内へ。機種はボーイング777。実はどれくらい古い機種なのかHPなどで調べたのだが、あまりよくわからなかった。ただ、最新鋭ではないことだけは確かなようだ。シートの古ぼけた感じからもそれがよくわかる。シート感のピッチも狭く、実に窮屈である。
もっとも最新鋭の機種でもエコノミー席はこんなものだろう。前の席がリクライニングしてしまうともう圧倒的に圧迫感がある。モニターは目の前に迫り、トイレに立つにも通路側の人に立ってもらわないと出られない有様なのだ。
横幅が狭いのはしょうがないとしても、前の席とのピッチはせめてもう少し広くとってもらいたいものである。
搭乗して間もなく、子ども向けのアメニティ・グッズが配られた。まず年を聞かれ「12歳」と答えると、くれたのがコレ。携帯のアンテナ部に装着する何か(英語の説明書を読まないとわからない)とシール、そしてトランプ。内容はともかく、入れ物のポーチが小物入れとして使えそうだ。 |
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席が窮屈であまり出歩けない代わりに、楽しみなのがこのワイン。フランスものだけに、さすがに美味しかった。
ただ、フライト中にアルコールを摂ると頭痛がしてくるので、今回はこの一本にとどめておいた。うう、残念。本当は赤ワインも飲みたかったのだけど・・・頭痛なんか気にしないで飲んじゃえば良かったかな。いやいや、頭痛だけならともかく、なんとなしに気分も悪くなってくるんだよね。気圧が高いために地上で酔うのとは違って、楽しくなるとか気分が良くなるとかにはならない。ここはやっぱり無理しない方が得策。我慢して正解だったかな。だって、このときもやっぱり左のこめかみが痛くなってきちゃった。
それに、あんまり飲んで頻繁にトイレに立つのも嫌だし。だから、ビールは飲まなかった。でも、今から思うと遠慮せずに色々飲みたかったな。息子が窓際がいいと言うから窓際にしたけど、通路側の方が気は楽。ジュースやアイスなどのフリーのコーナーもあって、自由に取りに行けるのに、なかなか気軽に出向くこともできないのだ。 |
お待ちかね、お昼ご飯。トマトソースのパスタ、サラダ、ティラミス、チーズ、パン。
結構あっさりと少ない量だったような。もちっとオカズが欲しかった。 |
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一番後ろのギャレーに行くともらえる、宇宙で野口さんも食べた日新のカップヌードル。通常売られているのより小さいサイズのもの。小腹が空いたとき、しばらく縁がなくなる醤油味を腹に収めるのにうってつけだ。
さて、お腹も満たされたことだし、映画でも観ますか。日本で封切り中のアニメ「マダガスカル」をやっていたので、イヤホンをつけて観賞する。ちゃんと日本語吹き替え版をやってくれてるじゃないの、嬉しい。ケラケラと笑いながら最後まで観ちゃいました。 |
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映画も終わったので、用意してきたエアー枕にぷうぷうと空気を入れ、しばらく休眠。
目覚めるとパリに着いていた・・・のならありがたいのだが、実はまだロシアの上空だったりするんだよね。このときばかりはロシアの広大さが恨めしいぞ。なんでこんなに広いんだ、ロシア〜。(フランスの遠さは実際ロシアとはあまり関係ないのだけど)
しばらくして窓の外を見ると、美しい海に島や半島が浮かんでいる。ここはどこ?
パーソナル・モニターの地図で確認すると、どうやらスカンジナビア半島の一部らしい。このあとドイツ上空を飛び、首都ボンを左手に置いて通過。いよいよフランスに入っていく。
数時間後、次の食事が出てきた。これは夕食か、それともフランス時間に合わせてやっぱり昼食なのか。よくわからなくなってきた。
メニューは、パイ生地に包まれたテリーヌのようなのがメイン。中にサーモンが入っている。
あとはサラダ、パン、フルーツ。うーん、もちっとオカズが・・・(こればっかり)。 |
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シャルル・ド・ゴール空港到着〜パリ市内 |
いよいよシャルル・ド・ゴール空港に向けて機体が高度を下げ始める。成田を出発してここまで12時間。長かった。
それにしても、フランスというのはひたすら畑ばっかりだ。畑以外は黒っぽい森と、統一された建物が並んだ村や町が点在しているだけ。意外に山岳地帯というのは見られなかった。
パリのような都会を外れると、フランスが実は農業国家だということがよくわかる。パンが主食というのも納得。とにかくなだらかで、小麦畑の多いこと。別の地域に行けば山や工業地帯もあるのだろうけど、北部はひたすら、畑、畑の光景だった。
空港に到着すると、芝の部分にウサギがいるのを発見。後で聞いたら、穴ウサギというのだそうだ。パリの高速道路沿いにも棲息しており、なんでも捨てられたものが繁殖したらしい。 |
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飛行機を降りて、入国審査。イタリアと違って、さすがにガムをくちゃくちゃさせている職員はいない。こちらが「ボンジュール」と微笑むと、あちらも「ボンジュール」と返してくれる。機内で一生懸命に書いた入国カードは一瞥もされず、カードの山の上にぽんと置かれてしまった。結局、質問もされなかった。
そもそもトラベル英会話に載ってる「入国審査での会話編」というヤツ、実際使われることなんてあるのだろうか? いまだかつて入国審査で質問されたことなんてないんだけど。 |
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スーツケースを受け取って外に出ると、JTBのアシスタントさんが出迎えに来ていた。「JTB」と書いた紙を持って立つ日本人女性の姿を見た瞬間、心底ホッとした。
前回のイタリア・ギリシャ旅行は添乗員付きだったので、なにも考えずのほほんと行動していた。それが今回の旅は空港〜ホテル間の送迎とオプショナル・ツアーの時は世話を受けられるものの、あとは自分一人ですべてやらなければならない。だから、つい日本人の顔を見ると頼りたくなってしまう。送迎なしの完全なフリーツアーなんて、今のわたしにはちょっと考えられない。
さて、迎えのワンボックスに乗りこむが、これですぐにわたしたちのホテルに直行とはならない。他の日本人観光客のホテルを順に周って降ろし、わたしたちのホテルは最後だった。 |
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高速道路を降り、いよいよパリ市内へ。やっとパリらしくなってきたかな? ここまで約30分。空港からはちょっと離れたところにパリはある。
左下は送迎車が最初に着いた12区にあるリヨン駅。ロンドンのビッグベンのような大きな時計塔がそびえ立つ。ここの駅ビルにくっついたところにホテルが入っているようで、送迎車から降りた旅行客が入っていった。 |

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上がリヨン駅の時計塔。左の画像、右側がリヨン駅。その向こう側に建つ建物の統一された重厚感が歴史を感じさせてくれる。てんでんバラバラに好き勝手なビルを建ててしまう日本とはまったくの別世界だ。 |
とにかく、古くは16世紀の建物が当たり前のように使われているパリである。中は快適なように修復されているのだろうが、外観がそのまま保たれているのを見ると、心から羨ましく思う。
もっともいくら改修していても、住む方にしてみたら案外住みにくいかもしれない。また、建て替えにも厳しい規制がつきまとい、自由がきかないとも聞く。それだからこそ統一のとれた美しい街並みが保たれているのだが、住まう方もなかなか大変だろうなと思った。 |
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他のホテルを周りながら、送迎車はわたしたちが泊るホテルへと次第に近づいていく。途中、雄大なルーブル美術館の前を通りかかったり、ジャンヌ・ダルクの黄金像( )の横を通ったりしながら、いよいよパリ・オペラ座の正面に向かうオペラ通りに入る。
時刻は夜の7時過ぎ。道路は帰宅ラッシュで混んではいたが、それでも8月のバカンスシーズン真っ最中ということで、比較的空いている方らしい。
やがて正面に、どどーんとオペラ座の威風堂々とした華麗な姿が見えてくる。
「おお、これが怪人が住むというオペラ座か・・・」感動に震える(おおげさ)わたしの脳裏に、あの「オペラ座の怪人」の有名なテーマソングが流れた。
いや、とにかく凄い建物だ。生まれてこのかた、ここまで華麗な建物を見たことがない。裏にまわっても金ぴかの彫像が建ち、壁にも瀟洒な装飾が施されている。裏口でも十分に正面玄関として通用しそうな手を抜かない建築は、「も〜参りました!」って感じ。
オペラ通りはこのオペラ・ガルニエ(オペラ座)の前から始まり、約1キロ先のルーブル美術館前で終わっている。宿泊ホテルがオペラ座から徒歩10分というわたしたちにとって、オペラ通りは非常に重要な通りだった。オプショナル・ツアーを催行するJTBマイバス社はオペラ通りをルーブル寄りにずーっと歩いていったところに位置している。また、市内観光に活用しようと考えているカールージュという2階建てバスもオペラ座横から出発していた。 |
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ホテル「メルキュール・オペラ・ガルニエ」到着 |
宿泊するのは「メルキュール・オペラ・ガルニエ」というホテル。メルキュールはホテルチェーンの会社で、この名前が付いたホテルはパリにいくつかある。「メルキュール・オペラ・ガルニエ」は3ツ星で、ビジネスホテル・クラスだということである。
実際、日本人のビジネスマンも宿泊していたが、パリ観光に来ているフランスのファミリーもたくさん泊っているようだった。
別の建物とくっついているためわかりづらいが、ホテルは緑色のテントの部分だ。左はレストランで、別の建物。こんなに隙間なくびっちり建っていたら、建て替えのときどうするのだろうか。それとも、パリでは建物の規制が厳しいから、新しく建て替えることは考えていないのかもしれない。
ホテルに到着すると、すでにJTBのアシスタントさんが待っていた。ロビーの椅子に座りながらオリエンテーションを受ける。地下鉄のチケットを受け取ったり、帰りの飛行機のチケットを確認したり。それはいいのだが、「ディナーにこちらのレストランはいかがですか」と、わりと強引に勧めてきたり、夜の8時を過ぎていたこともあって(日本時間では午前3時だ)、頭がぼーっとしてきたわたしは「もう早く終わってくれ〜」という感じになっていた。そこで、「今は何も考えられません」と断った。
ようやく部屋に行くことになり、アシスタントさんもついてきてくれた。エレベータは2つ。廊下は途中からいきなり狭くなり、大人が一人通れる程度の横幅だ。
部屋に入ると、アシスタントさんが電気が付くか、お湯は出るかなどの確認をした。ここで不都合があった場合はアシスタントさんがフロントに伝えてくれるため、ひじょうに助かる。ベッドサイドのスタンドが片方だけ灯らなかった他は異常なしだったので、オプショナル・ツアーの料金をトラベラーズチェックで支払い、アシスタントさんは立ち去った。 |
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疲れてはいたが、軽食などを買いにいったん外に出る。夜の9時になろうというのに、外はまだこんなに明るい。日本で言えば真夏の夕方、6時〜7時頃の明るさというところだろうか。ホテルの周りを歩いて一周してみたが、まったく危険な雰囲気は感じられなかった。
ホテル正面にあるブラッスリーでブリトーのような食べ物とドリンクを買い、部屋へ戻ってシャワーに入った。 |
シャワールームは狭いけれど小綺麗。シャンプーとコンディショナー、石鹸の最低限のセットしか置いていない。が、これで十分だ。ドライヤーも備えつけてある。
体を洗う際、カーテンがぺたぺたと体にまとわりつくほどの小さなバスタブだが、それはどこのホテルも同じだ。バスタブ付きのお風呂だっただけでもまだマシである。
シャワーから上がり、パジャマスタイルになってくつろごうとしたとき、ドアをノックする音が響いた。
そういえば数分前にもノックされたが、「どなた?」と返事をしても音沙汰なかったので、無視をしていたのだった。考えてみれば、今さら日本人がノックするわけないし、日本語で返事してもノックする方が戸惑ってしまうだろう。
わたしは念のために防犯スプレーを用意し、恐る恐るドアを開けた。
廊下に、赤いポロシャツを着た若い男性が立っていた。手に2、3個の箱を持っている。
「なにかの押し売りか?」と警戒感も露わなわたし。すると男性は箱から電球を出して見せ、手振りで付け替えに来たことを告げた。ここでようやく、ベッドサイドの電球が一個、点かなかったことを思い出した。そうか、JTBのアシスタントさんがフロントに伝えておいてくれたのか。やっと合点がいったので、「Oh,Oui」と言って彼を部屋に通した。
あっという間に電球を付け終わって出て行こうとしたので、急いでチップを渡そうと思ったが・・・
出て行くのもあっという間で、間に合わなかった。
あーん、ここは映画だと「他にご用は?」と尋ねるボーイさんに、「いいえ、ないわ。どうもありがとう」とスマートにチップを渡すシーンなのだが。。。
ビジネスホテルでは何ごともあっさりしていて、映画のようにはいかないようだ。 |