3日目 ディズニーランド・パリPart2
ビッグ・サンダー・マウンテンpart2
 急ぎ足でフロンティア・ランドに戻り、ファストパス入り口から中に入る。
 まわりをフランス人に囲まれて独り列に並ぶのは、とても奇妙な感じだった。TDLでは日本人が大多数、時々アジアからの観光客が混じる程度。まわり全部白人、という状況は心細いというより不思議な感覚だった。
 イツァ・スモール・ワールドの列でもオール白人。アジア系の客はほとんど皆無で、パーク内でたまにフィリピン系かなと思うような女性たちに出会った他は、日本人にはまったく会わなかった。
 娘は日本人がいたと主張していたが、わたしは見かけなかった。
 少し並んだが、ファストパスなので順番はすぐにやってきた。ライドに乗りこみ、さあ出発(画像は前の客のもの)。
 係のお姉さんが「いってらっしゃい」と笑顔で手を振るのはお馴染みのシーンだが、フランス人のやることである。今ひとつ愛想に欠けるというか、ぎこちないというか、笑顔が引きつっていたのは興味深かった。
 わたしの乗ったライドが出発し、鍾乳洞のトンネルをごんごんと上っていく。
 岩山の頂点から一気に下り、急激に上っていくスピード感はなかなかのもの。なんかTDLのものよりも恐いような気がする。
 け、けっこう恐いじゃん・・・と思いつつ、スリリングなスピード感と程よい恐怖心を味わう。
 いやいや、けっこう面白かった。
 終点間際、前に座るブロンドの男の子が「ママーン」と手を振る。
 余談だが、フランスの白人の子どもの多くはブロンドで、その髪の色の美しさといったら思わず手を伸ばして触りたくなるほど。白くてすべすべのお肌も愛らしくて、本当に可愛らしい。
 彼らは大人になるにつけ髪の色が濃くなり、いわゆるダークブロンドに変化していくことが多いそうである。
 
 ビッグ・サンダー・マウンテンを降り、娘のいるファンタジー・ランドに向かって戻る途中、小広場のステージの横を通りかかった。
 ステージの上では長い髭のおじいさんが何か喋っている。フランス語なのでさっぱりだが、岩に突き刺さった剣を前にしていることと、その風貌から、どうやらアーサー王の物語に出てくる魔法使いマーリンらしい。
 ステージのまわりの観客に向かって、この剣を抜けるヤツはいるか? と問いかけているようだ。
 アーサー王は5〜6世紀ごろのブリテン(イギリス)の王で、円卓の騎士たちの物語で知られる。
 アーサーは「この剣を引き抜いた者は王となるだろう」と言われた剣を引き抜き、魔法使いマーリンの助けを得て王として成長していく。
 しかし、ここフランスで長年の宿敵イギリスの物語が披露されているというのも興味深い。日本ではアーサー王にあまり馴染みがないせいか、TDLでこういうものを見たことはない。
カフェ・ハイペリオン
 さて、次にディスカバリー・ランドへと向かう。そろそろ12時半近くになってお腹が空いたので、ランチを取ることにした。
 場所は画像の左隅に写っている建物の一角にあるカフェ・ハイペリオン。ステージを見下ろしながら食べるタイプのセルフサービス・カフェである。
 ディズニーシーにある「ドナルドのボートビルダー」みたいなショー観劇型のレストランであるが、ショーはさっぱり始まらない。結局、食べ終わるまでショーは上演されなかった。
 並んで買った巨大バーガー。義母はサラダを食べた。あとでマップをよく見たら、「バズ・ライトイヤーのピザ・プラネット・レストラン」というのがディスカバリー・ランドの隅の隅、本当にわかりにくい場所にあった。
 ショーが見られないのなら、そっちの方がよかったかなと思う。
 さて、あらかた食べ終わったので、すぐ隣にあるスペースマウンテンに行こうと、娘を誘う。あらかじめファストパスを取っており、その時間が来たのである。
 だが、娘は「どうしても乗らなきゃ駄目?」と、いかにも乗りたくなさそう。
 身長制限は1メートル32センチなので、その点はクリアしている。(半端な数字なのは単位の違いのせいだろうか)
 せっかくファストパスを2枚取ったんだから、行こうよ。
 と強引に誘いながら、ふとパスに記された時間を確認する。
 ファストパスには「何時から何時までの間に来てください」という時間が書かれており、その間ならいつ行っても優先的に乗れる仕組み。そして一度取得すると、一定時間が過ぎるまで取れないようになっている。
 パスをよく見てみると、2枚中1枚は無効になっていた。発券機に入れる時間が数秒早かったらしく、もう1枚にはちゃんと時間が記されている。
 しまった。焦ってパスを取得したまま、ちゃんと確認するのを怠っていた。こんなことはTDLやTDSでもたまにやってしまうことなのだが。
 娘にそのことを告げると、「やったー」とガッツポーズまで作ってホッとしている。
 そんなに乗りたくないのか。がっかりしたが、ファストパスが1枚しか取れていないので仕方がない。わたしは義母らをその場に待たせ、独りでスペースマウンテンへと向かった。
 
スペースマウンテン:ミッション2
 上の画像にも正面に写っている「スペースマウンテン:ミッション2」。日本と同じスペースマウンテンだと馬鹿にして乗ったら大間違いである。
 屋根の右側に乗っているトンネルは真ん中が剥き出しになっていて、ちゅどーんと打ち出されるシャトルが外から見える仕掛けだ。
 そのたびにプシューッと白煙が吹き出されるという、大がかりな仕掛けとなっている。
 はためには大したことなさそう・・・でも、ないか? 実際シャトルに乗ってみると、想像以上に恐い。物凄い急角度で待機させられ、しばしの空白ののち、大変な勢いで空に向かって打ち出される。
 その後はもう、「うおおおっ」とか「うひィ〜」とかいう悲鳴しか出てこない。上下が逆さまとなり、くるくる回転したりスクリューしたりしているようだが、暗い上に恐怖のあまり目を閉じてしまっていて、なにがなんだかさっぱりわからない。
 もう、涙がちょちょぎれそう。
 明らかにTDLのスペースマウンテンより恐怖度満点である。
 難を言えば、シャトルに乗るまでの通路やプラットホームが、ただのジェットコースター乗り場に過ぎないっていうのが残念。
 TDLでは映画のセットみたいな通路を歩き、ロケットが展示されたプラットホームに到着する。本当にスペースシャトルに搭乗するような疑似体験を味わえ、わくわくするような演出が、ここのディズニーランドにはまったくない。
 あっさりとしたシンプルなところは、過剰な演出を嫌うフランスならではと考えるべきなのか、あるいはお金をケチっているのか。ライドそのものはTDL以上に楽しいのだが、そこへ至るまでの演出はTDLの方がお金がかかっているのは間違いない。
 ところで、ある場所で急降下したとき、ピカッとフラッシュが焚かれ、写真を取られていた。
 シャトルを降りた後、写真が展示されるコーナーを通りかかったので少し待っていたら、やがてわたしの写真がディスプレイに表示された。
 後ろのシートでやたら歓声を挙げていた男性が、「ヘイ、僕が写ってるよ」とカメラを向けて撮影している。
 そうか、その手があったか。
記念に写真を購入したいが、値段は高いし、あとで邪魔にもなる。
 デジカメで撮影するのは邪道だと思うが、合理的なフランス人に倣ってわたしもデジカメに収めた。
 いや、それとも英語で話しかけてきたから、彼らはイギリス人だったのかな?
同じく隣りにある「バズ・ライトイヤー」のアトラクション。
 娘はこれが大好き。付き合ってあげたかったが、とんでもなく並んでいたし、ファストパスを取っても乗れるのは何時間も先のことだったので、かわいそうだが諦めてもらった。
 時刻はすでに1時を過ぎていた。
 そろそろフォンテーヌブローに向けて移動しなくてはならない。
 もうひとつふたつなにかに乗りたかったが、土曜日なのでパークはとても混んでいた。
 ファストパスのないアトラクションなどは40分以上待つことになるので、とても並ぶ気がしない。
 このディズニーランド・パリができた当初、独自の文化を大切にするフランスでは、アメリカ文化の象徴のようなディズニーランドはあまり受け入れられていない。大変空いている。という話を聞いていた。
 日本のようなマニアックなリピーターもおらず、特に平日はかなり空いている。多くのアトラクションは5分から、長くても10分待ちだという情報を得ていたが、いやいや、とんでもない。
 こんなに混んでいるとは思わず、大変な誤算だった。
 
ディズニー・キャラクター・エクスプレス
 そろそろ帰ることにして、心残りながらもメインストリートを出口に向かって歩き始める。
 他のアトラクションに乗れなかったのも残念だったが、パレードを見ることができなかったのも残念。なにしろ4時という遅い時間に開始だから、見てから帰るというわけにはいかない。
 ショーやパレードの時間を記したボードの近くを通りかかったので、なんだこんなのあったのねと思いながら近づいて見てみる。
 でも、よくわからない。
 そばに立つ赤い上着の女性に、「パレードは何時に始まりますか?」と訊いてみる。
 女性はプログラムについて書いたパンフレットを見せながら、非常に親切に教えてくれた。それによると、「ディズニー・キャラクター・エクスプレス」というミニ・パレードが数分後、タウンスクウェアという場所からお城の前の広場まで通るそうだ。
 で、お城の前でダンスしたりサインをしたりするという。
 数分待てば見られるので、お城の前のセントラルプラザというところでパレードが始まるのを待つ。
 TDLみたいにビニールシートを広げる人もいなくて、場所取りなんか誰もしていない。非常にのんびりしていて、本当にパレードが始まるの? と懐疑的な心境になるような雰囲気だ。
 1時45分。音楽が鳴り響いた。
 「チュチュポポ、チュチュポポ」と歌が流れ、メインストリートの向こうからキャラクターを乗せた列車がやってきた。
 最初の列車にはフック船長、スミー副長、グーフィ、「トイ・ストーリー2」のジェシー、それとフランス人のダンサーが数人乗っていた。
 セントラルプラザに到着すると、渋るキャラクターたちをダンサーが強引に降ろして踊る、というコミカルな演出だった。
 次の列車にはオランウータンとピノキオのお爺さんたちが乗っている。
 ここでも子どもたちが所定のサイン帳を差し出して、サインをねだっていた。
 パレードって、これだけ? と、プリンス&プリンセスのいない顔ぶれを見て、わたしはちょっとガッカリしていた。
 TDLでは、ダンサーいっぱいの華やかで見ごたえのあるパレードが午前と午後の2回ずつ行われ、夜にはまた違うパレードが見られるというのに。
 正式に言うと、この地味なパレードは「ミート・キャラクター」であってパレードではないようだ。しかし、パンフには「パレードルートはどこからどこまで」と書いてある。
 元々はミート・キャラクターなので、盛大なフロートや大勢のダンサーは伴っていない。簡単にダンスした後はサイン会、という流れで、とっても物足りない。
 TDLの昼のパレードと同じものを期待していただけに、ちょっぴり裏切られた気分。でもまあ、見られないよりはよかったかな。
 だけど、やっぱり4時と夜のパレードも見たかったなあ。今回はその時間まではいられなかったけど、次はリゾート内のホテルに宿泊して閉園までいたいものである。

ま と め
 TDLに比べると、パーク内のディスプレイや各アトラクションの演出などに物足りなさが残った。ライドの迫力は申し分ないのだが、全体的に装飾不足で地味な印象を受けた。
 この分だと、スターツアーズの搭乗までの通路にも3POとかR2D2とかいなくて、超シンプルなのかもしれない。
 また、思いがけず混雑していたのも誤算だった。
 「とても空いていた」情報がWebに蔓延しているようだが、こういう日もあるということを留意して行かれることをお薦めする。(今回はキリスト昇天祭のある週だったので日が悪かったかも?)
 
ディズニーランド全アトラクション
 参考までに、ディズニーランド・パリの全アトラクションとマップに書かれてある解説を記しておく。わたしが翻訳し、へんてこりんな直訳と適当な意訳をおり混ぜているので、正確でないものもあるかもしれません。番号は下記マップに準じます。
【フロンティア・ランド】
8)レジェンド・オブ・ザ・ワイルド・ウェスト(野生の西部の伝説?)=解説「開拓者の砦で西部の歴史を歩きます」
 
9)ファントム・マナー(フランス版ホーンテッド・マンション)=解説「19世紀のミステリアスな屋敷をライドで通ります」
 
10)サンダー・メサ・リバーボート・ランディング(フランス版マーク・トウェイン号)=解説「本物のパドル・ホイールのボートでクルーズします」
 
11)シューティング・ギャラリー
 
12)ビッグ・サンダー・マウンテン=解説「古い西部をエキサイティングなコーラーコースターで走り抜けます(身長120センチ以上。ファストパスあり)」
 
13)ポカホンタス・インディアン・ビレッジ=解説「若いインディアンのための平和な子どもの遊び場(4歳以上)」
 
14)チャパラル・シアター=解説「ターザン〜遭遇」のショー。
 
15)ディズニーランド・レイルロード〜フロンティア・デポット=解説「フロンティア駅に停まる蒸気機関車」
 
【アドベンチャー・ランド】
17)パッサージ・エンシャン・アラディン(アラジンの喜びの通路?)=解説「ディズニークラシック「アラジン」のシーンを通り抜けます」
 
18)パイレーツ・ビーチ=解説「3〜6歳、7〜9歳の海賊のために二つの遊び場を作りました(身長140センチまで)」
 
19)ロビンソンのキャビン=解説「高い木の上のロビンソン・スイス・ファミリーのツリー・ハウスに登ります」
 
20)インディアナ・ジョーンズと危険な寺院=解説「レールを宙返り(身長140センチ以上。ファストパスあり)」
 
21)アドベンチャー島=解説「秘密の入江と海賊の隠れ家を探検」
 
22)パイレーツ・オブ・カリビアン=解説「海賊の攻撃をくぐり抜けながらの危険な旅」
 
【ファンタジー・ランド】
24)白雪姫と七人のこびと=解説「暗くてミステリアスな白雪姫の森をライドで抜けます」
 
25)ピノキオの冒険=解説「ピノキオと一緒に危険な旅をし、本当の少年になります」
26)ランスロットのカルーセル=解説「あなたの馬に乗り、中世を走り抜けてください」
 (筆者注釈:ランスロットとは、前述したアーサー王物語に出てくる円卓の騎士の一人。
 隣の国のことなのに、イギリスの伝説的人物に対する感心は高いようだ)
 
27)ピーター・パン空の旅=解説「海賊船に乗り、ネバーランドへと飛びます(ファストパスあり)」
28)ディズニーランド・レーイルウェイ〜ファンタジー・ランド駅
 
29)ファンタジー・フェスティバル・ステージ
 
30)空飛ぶ象、ダンボ=解説「象たちと空に急上昇」
 
31)アリスの不思議な迷宮=解説「ワンダーランドの不思議な迷路であなたの道を見つけてください」
 
32)マッド・ハッターのティーカップ=解説「巨大なカップでスピンし、回転してください」
 
33)キャセイJrのプチ・トレイン=解説「ダンボのサーカス列車に乗って揺られます」
 
34)フェアリー・テールの国=解説「ディズニークラシックの小さなフェアリーのシーンをクルーズします」 
 
35)イッツア・スモール・ワールド=解説「不思議で美しい屋内のボートで世界をまわります」
 
36)お城のシアター=解説「ロイヤル・キャッスルのステージ」
【ディスカバリー・ランド】
37)バズ・ライトイヤーのレーザーブラスト=解説「スタークルーザーに乗り、レーザーピストルを使ってバズがおもちゃの世界を救うのを助けます(ファストパスあり)」
 
38)オービトロン=解説「空中カルーセルのロケットのパイロットになって、ディスカバリー・ランドの上空を飛びます」
 
39)ビデオポリス=解説「”ライオンキングの伝説”のショー。息を呑むようなミュージカル」
 
40)アーケードアルファ、アーケードベータ=解説「ビデオゲーム・ルーム」
 
41)ディズニーランド・レールウェイ〜ディスカバリー・ランド駅
 
42)スターツアーズ=解説「エンドアの月に向かう”スタースピーダー”シミュレーターに乗ります(ファストパスあり)」
 
44)ハニー、アイ・シュランク・ディ・オーディエンス(直訳「ハニー、僕は観客を小さくしちゃったよ」→フランス版「ミクロアドベンチャー」)=解説「手で掴めそうな3Dの中の発明家大賞の授賞式に出席(20分)」
 
45)ノーチラス号のミステリー(フランス版「海底二万マイル」か?)=解説「悪名高いキャプテン・ニモの潜水艦を訪問」
 
46)スペースマウンテン:ミッション2=解説「宇宙の先端を、高速のローラーコースターでスピンしながら走り抜けます(ファストパスあり)」
 
47)オートピア=解説「1950年代の車で、街や景色の中を運転(身長81センチ以上)」
 
ディズニーランド・パリの公式サイト(英語版)
 


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