身近なこだわり温泉雑学
近所に温泉ができる!
こんなことを書くとどこに住んでいるかバレてしまうが、家の近所に「としまえん」という遊園地があります。
先日その前を通ったら、鉄骨の塔のようなものが建っており、縦に「掘ってます」という垂れ幕がかかっているではないですか。これが漫画なら、「うそ〜ぉぉ!」という吹き出しが頭の上に出ていたに違いありません。 
練馬区には天然温泉はひとつもなく、まさに温泉貧区。嬉しくて、わたしはしばらく夢心地でした。
でも、しばらくすると様々な不安や疑問が浮かんできました。「どんな泉質のお湯が出るのかしら?」「東京の温泉なら、とうぜん循環だよね?」「何メートル掘ったら出てくるのかな?」「いつ開業するの?」エトセトラ、エトセトラ。
そこで帰宅するなり、としまえんのホームページにアクセス。最新ニュースを見たら、温泉のことが説明されているに違いないと思っていました。が、一切触れられてません。そこでメールを出してみることに。上記の疑問に答えていただくよう、さらに写真を撮らせていただきたい旨。自慢じゃないが、我が家はパパとおばあちゃん、二人の子どもがファミリー会員になっているのだ。その点を強調して書いたし、当然、期待に沿ってくれるものと思っていました。
が、2日後に届いた返事は「後日のプレス発表をご覧ください」という、すげないもの。なんだ、まったくサービスがなっちょらん。
そこで、今度は我が心の師匠、はなさんが管理人をされている「極楽とらべる」の掲示板で質問してみました。なかなか興味深い話を伺えたので、はなさんと発言者の許可を得て、ご紹介してみたいと思います。
遊園地は温泉フィーバー?
常連の「とうりゅう」さんが後楽園ゆうえんちでも掘っているとの情報をくださいました。公式サイトで確認すると、スパ施設・ショッピング・ライドアトラクションから構成された都市型融合商業施設で、来春3月OPとか。
http://www.tokyo-dome.co.jp/park/renew.htm
とうりゅうさんによれば「(としまえんも)恐らく2000m近く掘るでしょうから、たぶん強食塩泉でしょうね。(東京に多い)黒湯じゃないでしょう」ということです。

また、お台場でも今年の5月に地下1500メートルから40度のお湯が湧いたという情報を、これも常連の「ONKEN21」さんがご提供くださいました。東京に住んでいながら、迂闊にも知りませんでした。泉質はナトリウム泉だそうです。

必殺介護人」さんによると、「遊園地で温泉合戦ですか。栃木の遊園地も温泉掘り当てて客が増えたらしいですしね」とのこと。
続く不景気に加え、ディズニーリゾートに客を奪われた経営者が起死回生を図って総合娯楽施設をぶちたてようと画策しているのだと思います。通り一遍の遊園地では、もう客を呼べない時代になりました。ここは温泉ブームに便乗して復活するしか、苦しい経営を立て直すより他にないのでしょう。

掘削のお値段
わたしの「出ないこともあるのかな?」という疑問に対する、管理人はなさんの書きこみです。
「今はけっこう湯脈を読む技術も進んでるみたいです。もちろん値段と温度の高さは比例するってね」

それに応じた「必殺介護人」さんのコメントです。
「どんな計算か知りませんが、1メートル当たり1万円とか、100メートル当たり1,000万円かかるという話ですね。現在の温泉法では地上で25度以上あれば「温泉」として認められるので、基本的に地中の温度は100メートル深くなると2度程度上昇するので、理論上は1,000メートル当たりの地下水を一気に汲み上げれば法律上の「温泉」ができあがるってことですよね。最近の掘った温泉に没個性なのが多いのはそういう理由なんですかね」

掘れば出る現代技術
次は、「権兵衛」さんの書き込みから・・・

必殺介護人さんのご指摘どおり、地下100mごとに地熱で水温が約2〜3度高まる原則があるといいます。つまり、地上で水温15度の水は1,000m地点では35〜45度になり、質量を問わなければ、どこでも1,000m掘れば基準の25度を満たす温泉を掘り当てられることになるのです。
またそれを可能にしたのが、地中2,000m近くまで掘削可能な大型機械の導入。米国での石油掘削現場の深度が2,000m級から3,000m級になったため、そこで使われなくなった掘削機械が中古市場に格安で出回り、温泉掘削業者の手に移ったことが背景にあるらしい。
温泉掘削が "宝探" しから "百発尺中" の時代へと変化したことで、掘削会社も増え、掘削の費用は現在、1mにつき6〜8万円と低くなっているそうです」

う〜ん皆さん、なんて物知りなんでしょう。
いま日本で使われている掘削機械の多くは、アメリカで石油を掘ってた中古品なんだ〜
ここでふと思いました。アメリカでも、石油掘ってて温泉が出たってこともあるのかな〜なんて。でも、アメリカ人は「げー、熱い水が出ちまったよ! ここはハズレだな!」って、掘削井戸を捨てちゃうのかしら。もったいな〜い
アメリカの石油王を描いたドラマ「ダラス」を長年観てきたが、石油が出ないで温泉が出てしまったというエピソードは未だかつてない。

アメリカの温泉事情
が、アメリカを馬鹿にしちゃいけない。かの国にも温泉はあるのだ。興味のある方は、こちらをどうぞ。
http://www.naruhodo100.com/detailpage/onsen/index.html

でも、欧米で温泉というと、やはり水着を着てジャグジーに入り、マッサージをしたり泥パックをしたり・・・という、日本のスパのようなものが多いみたいだ。熱〜い湯に全裸で浸かる・・・というのは、やはりアジア型なんですね。

オープンは2003年6月下旬
先日のニュースで、遊園地が続々温泉を掘っているという話題を取り上げていました。
栃木県の小山遊園地、後楽園、としまえんが登場しました。やはり、客を呼び戻すための戦略のようです。
そして先日、新聞の折り込みに「豊島園庭の湯」の広告が入っていました。概要は以下の通りです。
温 泉 概 要 施 設 内 容
源泉名:   豊島園 庭の湯
掘削期間: 約100日
掘削深度: 1,445メートル
泉温:    33.8度
湧出量:   110リットル/分
ph値:    7.5

泉質:ナトリウム-塩化物強塩温泉
効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、
    五十肩、運動麻痺、関節の
    こわばり、うちみ、慢性消化
    器病、冷え性、疲労回復、
    切り傷、火傷、慢性皮膚病、
    慢性婦人病など

温泉掘削会社:特殊プラント工業           株式会社
調査・試験日:平成14年11月12日
調査・試験者:財団法人中央温泉           研修所
1階
天然温泉露天岩風呂

浴室ゾーン
 天然温泉浴
 天然温泉寝浴
 天然温泉ミクロバイブラ浴
 虎目石軟水浴
 
サウナゾーン
 フィンランドサウナ
 テルマニウムサウナ
 冷水浴
バーデゾーン
 バーデプール
 スチームサウナ
 死海風呂
 屋外ジャグジー

2階
レストラン
大広間
マッサージ
リラクゼーションルーム
どんな泉質なの?
まず弱アルカリ性ということから、肌がツルツルする美肌効果が望めるかもしれません。そして強塩泉は、冬場よく温まる泉質ということができます。塩分が湯上り後の毛穴をふさぎ、湯冷めしにくい状態になるからです。舐めるとかなりしょっぱいのではないでしょうか。

また温度が33.8度と低めなので、沸かし湯になるでしょう。そして、おそらく循環装置でお湯を循環させることになると思います。浴槽が一つなら湧出量110リットル/分でも掛け流しでまかなえるかもしれませんが、天然温泉の浴槽が男女合わせて8つとなれば、この湧出量で源泉掛け流しは不可能でしょう。せめて小さくてもいいから、掛け流しの源泉風呂を一つ設置して欲しいものです。サウナなんて三つもいらないし、バイブラバスも不必要。せっかく強塩泉が湧いたのだから、その泉質を生かし、また湧出量に見合ったお風呂を作って欲しいものです。


気になるお値段は?
これだけ豪華な施設なので料金が心配ですが、チラシには記入がありません。板橋区の似たような日帰り温泉施設で1600円以上なので、それくらいになるのではと予想しています。が、先日訪れた埼玉県行田市の天然温泉「古代蓮物語」は平日600円、土日・祝日900円という価格設定でした。プールはないけど、内湯4つ、露天3つ、サウナ1つ、マッサージありのなかなか充実した設備でした。しかも源泉掛け流し。この値段なら、近所ということもあって月1〜2回は家族揃って行けます。豊島園温泉も900円以下の価格設定をお願いしたいものです。1000円、1500円ならまだしも、お台場温泉のように2500円になってしまったら、おそらく年に一度しか行かなくなるでしょう。そんな高い金払ってまで循環させた塩素臭いお湯に浸かる意味って、なんでしょうか。
また裸浴ゾーンとプールゾーンは、値段を分けてほしいですね。お風呂のみで800円くらいならベスト。うちのお風呂、寒すぎて冬場はなかなか暖まらないので、家のお風呂代りに毎日通ってもいいくらい(循環でなければの話だけど)。ぜひ頑張って安価に抑えてほしいです。それか割引率のいい回数券を売り出す、遊園地の会員は特別価格で入れる、などの策を打ち出してほしいと願っています。


「豊島園温泉」に入ってきました。03/06/29
いよいよ6月28日(土)、「豊島園温泉 庭の湯」がいよいよオープン。その日は都合が悪かったので、翌日、日曜日の夜9時50分に訪れ、入浴しました。日中の入館料は大人:2,000円。でも夜9時以降なら1,200円ということなので、さほど割高感は感じませんでした。なんといっても設備・備品のクォリティの高さに充分見合うだけの価格であると感じました。でも、純粋に温泉として見てみれば、大満足とはいかないですけれどね。詳しいレポートはこちらをご覧ください。県別温泉一覧の東京の部にもあります。